2023年に発売される新刊から、おすすめの注目作品をまとめています。
ノーベル賞作家ナギーブ・マフフーズやロシアの文豪ドストエフスキー、メグレ警視のジョルジュ・シムノンなど。
世界文学の翻訳小説の新刊・新訳の発売日を掲載しています。
6月発売の新刊
「無垢の時代」 イーディス・ウォートン(著)
[1921年] ピューリッツァー賞 受賞作
1870年代ニューヨーク。富の大小で階級の定まった社交界、純真なメイとの婚約発表を間近に控えたニューランドは、ヨーロッパで自由な生活をおくり戻ってきたエレンと再会する。 やがて、2人の女性の間で揺れ惑うようになるが!?・・
「ポーランドの人」 J.M.クッツェー(著)
ノーベル文学賞作家の最新作
究極の「男と女」の物語
ショパン弾きの老ピアニストは、旅先で出会ったベアトリスに一目惚れする。その後、駆け落ちしようと迫るが!?・・
7月発売の新刊
「見ること」 ジョゼ・サラマーゴ(著)
ノーベル賞作家による警鐘の書
突然、目が見えなくなる感染症が流行する。4年後、その国の首都の総選挙で、白票が投じられるが!?・・
8月発売の新刊
「遠い声、遠い部屋」 トルーマン・カポーティ(著)
半自伝的なデビュー長編
アメリカ文学界に衝撃を与えたカポーティのデビュー作
父親を探し、アメリカ南部の町を訪れるジョエル少年。大人の世界に怯え、屈折する心理や感情を描いた傑作。
「少女、女、ほか」 バーナディン・エヴァリスト(著)
【英ブッカー賞】受賞作
時代、背景がそれぞれ違う英国黒人女性が乗り越えてきた苦難を描く傑作。
9月発売の新刊
「楽園」 アブドゥルラザク・グルナ(著)
[2021年] ノーベル文学賞 受賞者
[1994年度] ブッカー賞 最終候補作
アフリカ・タンザニア出身の作家の最新作。
20世紀初頭、タンザニアを舞台に少年ユスフの成長を描く物語。東アフリカの沿岸地域の歴史など。
イギリスで活動する作家で、アフリカやイギリスなどでは多くの人に読まれている作家です。
5月発売の新刊
「火山の下」 マルカム・ラウリー(著)
世界情勢を背景に、メキシコの歴史などを絡めた20世紀文学の傑作
2つの火山を臨むメキシコ。クワウナワクの町で、元英国領事ジェフリー・ファーミンは、最愛の妻に捨てられ、酒浸りの日々を送っている。。1938年の「死者の日」に、妻イヴォンヌが突然舞い戻るが、彼は彼女を許せず、益々、酒に溺れていき!?・・
4月発売の新刊
「ロスノフスキ家の娘」 ジェフリー・アーチャー(著)
名作「ケインとアベル」の幻の続編
ストーリーテラーの巨匠、ジェフリー・アーチャーの最新作
3月発売の新刊
「チンギス紀十六・蒼氓」 北方 謙三(著)
2018年から刊行されている「チンギス紀」の最新作です。
モンゴル帝国の初代皇帝チンギス・ハンの生涯を描くシリーズ小説です。
「ガブリエル・ガルシア=マルケス ある人生」 ジェラルド・マーティン(著)
ノーベル文学賞作家の生涯
ラテンアメリカ文学の巨匠、ガブリエル・ガルシア=マルケスの人生に迫る自伝的小説。
「百年の孤独」で有名な南米文学を代表する作家の若き日の貧困、ジャーナリストとしての日々、ノーベル賞受賞の裏話など..
2月発売の新刊
「ミダック横町」 ナギーブ・マフフーズ(著)
[1988年] アラブ圏初のノーベル文学賞作家となった作家の初訳
1940年代のエジプト・カイロの下町に生きる人々を描いた小説。
過ぎ去りし時代の偉大なる遺産と言われる下町、ミダック横丁。
エジプトを舞台にしたカイロ3部作「張り出し窓の街」~も有名です。
「すべての、白いものたちの」 ハン・ガン(著)
アジア唯一のブッカー賞受賞の韓国作家の代表作
ワルシャワと朝鮮半島をむすぶ、はかなくも偉大ないのちの物語。
Twitter文学賞2020で第5位になった「回復する人間」や「菜食主義者」の作品で知られる作家です。
「メグレと若い女の死」 ジョルジュ・シムノン(著)
フレンチ・ミステリの巨匠、ジョルジュ・シムノンの新訳
人気シリーズ・メグレ警視の新訳版の刊行です。
真夜中のパリで、女性の奇妙な死体が見つかる。。メグレ警視は事件の捜査にあたるが!?・・
「影の王」 マアザ・メンギステ(著)
エチオピア人作家によるエチオピアの女性兵士達の物語
1935年、エチオピア。孤児になった少女ヒルトは、将軍の家にお手伝いとして匿われる。そんな折、ムッソリーニ率いるイタリア軍の侵攻の足音が近づいてきて!?・・
「無垢なる聖人」 ミゲル・デリーベス(著)
20世紀のスペインを代表する作家でナダル賞受賞作家の最新作
農園主と労働者達の生きる姿を描く名作。
1960年代スペイン。スペイン南西エストレマドゥーラの大農園で認知症を患ったアサリアスは、義弟の家へやっかいになる。その義弟が事故で足を骨折してしまう。。アサリアスは義弟のかわりに主人の狩りのお供をするが!?・・
「図書館」 ゾラン・ジヴコヴィチ(著)
盛林堂書房から注文可能です。
刊行日:2023年2月11日
セルビアを代表する作家のゾラン・ジヴコヴィッチ氏のビブリオ小説。
東欧のボルヘスと呼ばれる作家の本にまつわる不条理な物語が詰まる1冊。
1月発売の新刊
「無条件降伏:誉れの剣Ⅲ」 イーヴリン・ウォー(著)
戦争文学の金字塔《誉れの剣》3部作の最終章
戦争の醜さ、滑稽さを描いた傑作。
ガイ・クラウチバック大尉は、激戦地クレタ島脱出後、ロンドンで無為な日々をおくっていた。戦友達が戦地に向かう中、年齢を理由にとり残されたガイは大義を見失いつつあったが!?・・
「つわものども」「士官たちと紳士たち 」に続く最終巻
「未成年 3」 フョードル・ドストエフスキー(著)
3部作からなる完結篇
20歳の青年アルカージーの成長の記録。父母と無縁に人生を切り開いてきた彼の目の前に、謎だらけの父親が突然現れる!?・・ 実父ヴェルシーロフとの熱く長い会話。。