【ロードノベル】と旅小説15選「ザ・ロード」など(road novel)

ロードノヴェル

旅気分を味わえるロードノベルを中心にまとめました。

飛行機の中で、鉄道で、宿で、旅をしながらバックパックに忍ばせている人も多いかと思います。

そんな、旅とリンクするロードノベルをまとめました。

海外ロードノベル

「ザ・ロード」 コーマック・マッカーシー(著)

ピュリッツァー賞受賞作

ノーベル文学賞候補に何度も挙がり、アメリカ作家の中で「最もノーベル文学賞作家に近いのではないか」と言われている作家の不朽の名作ロードノベルです。

荒れ果てた大陸を漂流する親子の旅路

映画「ノーカントリー」の原作者としても知られています。

 

「オン・ザ・ロード」 ジャック・ケルアック(著)

オン・ザ・ロード
Kawadeshobo Shinsha/Tsai Fong Books
発売日:2010/6/4

ケルアックの名作とも言われている1冊です。

大陸アメリカを車で突っ走るロードノベルです。

カウンターカルチャー花開く時代の50年代~60年代。作家と親友の2人は、自由を求めてアメリカ大陸を車で疾駆する。

行程は、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、パターソンなど。

 

「11月に去りし者」 ルー・バーニー(著)

11月に去りし者
ハーパーコリンズ・ジャパン
発売日:2019/9/17

英国推理作家協会(CWA)賞 イアンフレミングスチール・ダガー賞

2020年(第11回)「翻訳ミステリー大賞」受賞

翻訳ミステリー大賞では、ドン・ウィンズロウの「ザ・ボーダー」やアンソニー・ホロヴィッツの「メインテーマは殺人」を抑えての受賞。

ニューオリンズに始まり、ルート66を通り、セドナのあるフラッグスタッフに寄り、ラスベガスへと向います。

途中で立ち寄るのがモーテルやダイナーで、アメリカの雰囲気(空気感)を感じられるクライムロードノベルです。

 

「東の果て、夜へ」 ビル・ビバリー(著)

CWA(英国推理作家協会)のゴールドダガー賞(最優秀長篇賞)ほか、3冠達成

「このミステリがすごい!2018年版」第3位

少年の成長物語でもあるクライムロードノヴェルです。

LA(ロサンゼルス)からウィスコンシンへ2000マイルに及ぶ長い旅。仲間と共に、標的の裏切り者を殺しに行くために・・

 

「拳銃使いの娘」 ジョーダン・ハーパー(著)

アメリカ探偵作家クラブ(エドガー賞)最優秀新人賞

「このミステリーがすごい!2020年版」第2位

11歳のポリーの前に、刑務所帰りの実の父親が突然現れる。ギャング組織を敵に回した父親は、自らと娘の命を守るため逃亡の旅に出るが・・

 

「ひとり旅立つ少年よ」 ボストン・テラン(著)

「bookaholic認定2019年度翻訳ミステリー・ベスト10」 第3位

少年の冒険譚であり、成長物語でもあります。

1850年代のアメリカ、南北戦争などの歴史的背景と奴隷制度(人種差別)絡みのロードノベル

ブルックリンからオハイオ、シンシナティ、ケンタッキー、ルイビルを経て、中西部を横切り目的地ミズーリまでを辿る

比較的薄い冊子ながら重厚なテーマを含んでいて、しっかり読める小説

 

「夕陽の道を北へゆけ」 ジャニーン・カミンズ(著)

メキシコ~アメリカまで。ロードノベルらしい作品。

麻薬カルテルの力の及ばない北を目指す。

メキシコのアカプルコ。書店を経営し、幸せに暮らすリディアの日々が麻薬カルテルにより親族16人を殺されて一変する。たった1人生き残った息子を連れて、貨物列車の屋根に飛び乗りアメリカへ!?・・

 

「父を撃った12の銃弾」 ハンナ・ティンティ(著)

アメリカ探偵作家クラブ(エドガー賞)最終候補作

このミステリがすごい!2022年版【海外編】第4位

成長小説であり、クライムサスペンスですが、結果的に雄大なロードノベルのような雰囲気があります。

娘の現代の物語と父の銃痕にまつわる過去の話。アラスカの大氷河
アリゾナのソノラ砂漠ワイオミングの大平原西海岸のホイッドビー島など、北米大陸の美しい自然描写。

 

「アルケミスト」 パウロ・コエーリョ(著)

ブラジルの作詞家・小説家のパウロ・コエーリョによるロードノベル

スピリチュアル小説とも言われています。

羊飼いの少年がアンダルシア~エジプトのピラミッドに向けて旅に出ます。アフリカの砂漠を越え、その過程の中で人生の知恵を学んでいく..

著者の他の作品に「星の巡礼」など。

 

「メイスン&ディクスン」 トマス・ピンチョン(著)

アメリカを南北に分断する国境線「メイソン&ディクソン線」を測量するため旅立つ珍道中(ロードノベル)

実在した天文学者チャールズ・メイスンと測量士、アマチュア天文学者のジェレマイア・ディクスンの2人の名がついた境界線は、南北戦争時代の北部と南部の州の間の分割のラインとなった。

ピンチョン作品の中では比較的、読みやすい小説だと言われています。

 

「ぼくとペダルと始まりの旅」 ロン・マクラーティ(著)

隠れた名作とも言われる自転車ロードノベル

天涯孤独になったスミシーは、姉の眠るLAへと自転車を漕ぎ出す。

独身、仕事は退屈、オタクで半分ひきこもり。酒とジャンクフード。そのうえ、突然の事故で両親を亡くし姉までも・・。後悔ばかりの人生は逆転できる!? 大陸横断旅行の行方は!?

魂を揺るがす感動の物語。 (「奇蹟の自転車」からの改題)

 

「濃霧は危険」 クリスチアナ・ブランド(著)

濃霧は危険
国書刊行会
発売日:2023/2/27

イギリス南部ダートムアが舞台の冒険小説

レデヴン館の相続人ビル・レデヴン少年は、親の命で休暇を過ごすため、目的地に向かっていたが、途中の荒れ地で運転手に車からつまみ出される。。ビルは荒れ地を彷徨ううち、少年パッチと知り合い、2人は行動を共にするが!?・・

英国ミステリ小説の黄金時代最後の作家と言われる著者の作品。

 

「脱出記」 スラヴォミール・ラウイッツ(著)

12カ月間、6500キロの過酷な行程のノンフィクション小説

映画化もされています。

第2次大戦中、無実の罪でシベリア収容所に入れられた主人公が脱走。飢え、脱水、蛇やサソリの恐怖と戦いながら過酷な行程を行くが..

実話ですが小説風。シベリアからインドまで、モンゴルのゴビ砂漠を通過し、ヒマラヤを越えて歩いた男達の物語。

 

「戦場のアリス」 ケイト・クイン(著)

戦場のアリス
ハーパーコリンズ・ ジャパン
発売日:2019/3/15

全米100万部突破

題名や題材が歴史ミステリーの印象が強くなっていますが、フランス北部のロードノベル感も強い作品です。

第一次大戦下、暗躍した伝説の女スパイを題材にした歴史ミステリー

いとこを戦時中、殺された理由をフランスで探す若い女性。同行している年配の女性が戦時中に経験したスパイ活動と関わった人達。2つの話が交互に語られます。d


国内ロードノベル

「夏色ジャンクション」 福田 栄一(著)

隠れた名作とも言われている青春ロードノベル

ミニバンで生活する失意の青年、おちゃめな老人、ヒッチハイクで青森を目指すアメリカ娘の3人の熱い夏。

山形まで、3つの人生を乗せてミニバンは北へ走る!?・・

 

「旅する練習」 乗代 雄介(著)

[2022年] みんなのつぶやき文学賞【国内編】第2位

第164回芥川賞候補作

サッカー好きの姪とおじの徒歩でのロード・ノベル。

利根川沿いを徒歩で千葉県の我孫子~鹿島アントラーズの本拠地を目指す旅。

利根川の野鳥の風景描写、文豪の情報など秀逸な作品。

 

「地べたを旅立つ」 そえだ 信(著)

2020年(第10回)アガサ・クリスティー賞 受賞作

ミステリー要素もあるロードノベル

札幌から姪のいる小樽まで約30キロ、北海道の警察署刑事課勤務の主人公は車にはねられ、気づいた時にはロボット掃除機になっていたが!?・・

 

 

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