ニューヨークが舞台の小説から最近のミステリを中心に、スパイ、警察小説などをまとめています。
ニューヨーク(NYC)が舞台の小説は、数限りなくあるので独断で掲載させて頂きました。
ニューヨークが舞台の小説
「オープン・シティ」 テジュ・コール(著)
[2012年] PENヘミングウェイ 受賞作
ローゼンタール賞受賞作
全米批評家協会賞 最終候補作
ニューヨーク、マンハッタン。人種差別、暴力、移民問題などを織り交ぜながらニューヨークの歴史と現在を描き出す物語。ナイジェリア系アメリカ人が感じるニューヨークでの生活と風景。
「無垢の時代」 イーディス・ウォートン(著)
[1921年] ピューリッツァー賞 受賞作
1870年代ニューヨーク。富の大小で階級の定まった社交界、純真なメイとの婚約発表を間近に控えたニューランドは、ヨーロッパで自由な生活をおくり戻ってきたエレンと再会する。 やがて、2人の女性の間で揺れ惑うようになるが!?・・
「ブリーディング・エッジ」 トマス・ピンチョン(著)
9・11を題材にした傑作
アメリカのポスト・モダニズム作家、トマス・ピンチョンの最新作
新世紀を迎えたニューヨーク(NY)で、元不正検査士の女性がネットで見つけたのは、後の9・11テロの影!?ーー
「ブルックリン・フォリーズ」 ポール・オースター(著)
ニューヨークに生きる人々の物語
ネイサンは、ブルックリンに帰ってきた。離婚し、60歳を前に静かに人生をおくるために。しかし、街の古本屋で甥と再会してから思いがけないことが起こり始め!?ーー 家族再生の物語。
「ブルックリンの死」 アリッサ・コール(著)
アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀ペイパーバック賞 受賞作
ブルックリンが舞台のスリラーミステリ
急速に変貌しつつある街ブルックリン。ここで育ったシドニーは、古い住人が次々と姿を消していることに気づく。そんな折、彼女は、地域の歴史探訪ツアーで街の歴史を調べるが!?・・
都市再開発の負の側面。
「マンハッタンの狙撃手」 ロバート・ポビ(著)
摩天楼でくり広げられる頭脳戦
ニューヨークの情景が目に浮かぶような描写
寒波に見舞われたニューヨーク・マンハッタン。連続狙撃事件が発生する。元FBI捜査官の物理学者ルーカスは、長距離狙撃で被害者の頭部を撃ち抜く犯行だと突き止める。そして、犯人にたどり着いた真相とは!?・・
「12番目のカード」 ジェフリー・ディーヴァー(著)
ジェフリー・ディーヴァー、ライムシリーズの傑作
女子高生の強姦未遂事件が起きる。犯人を追ううち、米国憲法の根底を揺るがす140年前の陰謀が見えてきて!?・・
ハーレムの描写など。
個人的な見解ですが、どこかスパイク・リーの「Do the right thing」を感じるようなニューヨークらしい雰囲気を感じておすすめです。
「Gストリング殺人事件」 ジプシー・ローズ・リー (著)
アメリカン・バーレスクの伝説的スターのミステリ小説
ジプシー・ローズ・リーは、ストリッパーとしてオハイオ州ののゲイエティ劇場に出演していたが、旧知の興行主に誘われ、ニューヨークのオールド・オペラ劇場に移籍する。華やかな舞台の裏での喧嘩やいがみあい。そんな折、踊り子のロリータ・ラ・ヴェルヌが遺体で発見され!?・・
「ブルックリンの少女」 ギヨーム・ミュッソ(著)
パリとニューヨークが舞台のサスペンス
作家のラファエルは、婚約中のアンナに隠しごとはやめようと持ちかける。そんな折、アンナが失踪し、ラファエルは元刑事と調査を始めるが、連続少女拉致監禁事件や不審な死亡事故に突き当たり!?・・
「流れはいつか海へと」 ウォルター・モズリイ(著)
[2019年] アメリカ探偵作家クラブ賞 最優秀長篇賞 受賞作
ニューヨークの暗部へと!?
ニューヨーク市警をくびになったオリヴァー。私立探偵になった彼は、冤罪で死刑を宣告された黒人ジャーナリストの事件を引き受ける。自身の問題と2つの事件を調べ始め、ニューヨークの暗部へわけいっていくが!?ー
ニューヨークが舞台の小説【読了レビュー】
「ニューヨーク1954」 デヴィッド・C・テイラー(著)
レビュー
1950年〜54年の反共活動”赤狩り”を主軸に冷戦激化している時代のニューヨークが舞台です。
マッカーシー、ロイコーン、フーヴァーなど実在の登場人物も出てきます。ミステリースパイものです。
登場人物と伏線多く、先が見えない感じで面白かったです。
「ダ・フォース」 ドン・ウィンズロウ(著)
「このミステリがすごい!2019年版」第5位
ニューヨーク、マンハッタンのノース特捜部「通称“ダ・フォース」
麻薬や銃の犯罪を取り締まる特捜チームの名称です。ニューヨーク市警の中でも猛者の集まるチームを率いるマローンは、市民のヒーローでもある刑事です。しかし、善良な警官という感じではなく、悪徳警官とも言えるキャラクター。そしてマローンは転落の道をたどりはじめる!?・・・
レビュー
麻薬抗争に立ち向かう悪徳警官のクライムサスペンスです。
物語自体はそれほど面白いと思いませんでしたが、ヒップホップの描写やアメリカの銃の流れ事情など、物語だけではない作家の個性(知識)が随所に感じられ、悪くなかったです。
1つの事件やテーマについてという感じではなく、警察小説としての骨太なドラマという感じです。主人公のキャラクターが立っていて良いと思いました。
ただ、重厚な内容なので、読了するのは結構時間がかかります。
ドンウィンズロウらしく、凄く骨太な警察小説でした。