東南アジアが舞台の小説12冊|南アジアのミステリも掲載

東南アジア文学

東南アジアを舞台にした歴史、ミステリー小説などをまとめています。

マレーシア、シンガポール、タイ、カンボジア、ミャンマー、ベトナムなどを舞台にした小説です。

南アジア(ネパール、スリランカ)が舞台の小説も。

東南アジアが舞台の小説!?

東南アジアが舞台になっている小説をまとめています。

ヴェトナム

「シンパサイザー」 リチャード・フラナガン(著)

ピュリツァー賞・エドガー賞受賞作

 ヴェトナム戦争絡みのスパイ小説

アメリカに住むヴェトナム人作家ならではの視点での小説になっています。

1975年、ヴェトナム戦争末期、北ヴェトナムと南ヴェトナムの狭間で行なわれる情報戦。途中から舞台はロサンゼルスへ。そこでも将軍達の動向を北ベトナムの同士へ報告し続ける..

 

ミャンマー(旧ビルマ)

「奥のほそ道」 ヴィエト・タン・ウェン (著)

2014年度ブッカー賞受賞作

タイとビルマ(現・ミャンマー)を結ぶ「泰緬鉄道」をテーマにした戦争小説

1943年、オーストラリア軍の軍医の主人公は日本軍の捕虜になり、泰緬鉄道(死の鉄路)建設の過酷な重労働につく。そこに1通の手紙が届き…

 

マレーシア

「クアラルンプールから来た大商人」 クリスマス (著)

マレーシア作家によるマレーシアが舞台の小説です。

国民的作家で、第1回国家文学賞を受賞しているそうです。

 

カンボジア

「誕生日パーティー」 ユーディト・W・タシュラー(著)

ドイツ語圏の作家によるカンボジア、ポル・ポト政権下を背景にした物語。

1970年代、クメール・ルージュ。カンボジアの共産主義化や大量虐殺などの歴史がわかる小説です。

著者は、「国語教師」でドイツ推理作家協会賞を受賞

 

「ゲームの王国」 小川 哲(著)

山本周五郎賞受賞作

カンボジアの史実を歴史背景にしたSF小説

上巻までは現代史を絡めた感じの物語、下巻からは近未来という感じの構成の面白い物語です。

クメールルージュ絡みのマジックリアリズムみたいな感じで、カンボジアの貧困の体質などが垣間見れます。

 

タイ

「マンゴー・レイン」 馳 星周(著)

タイが舞台のノワールの巨匠によるハードボイルド小説

著者は、2020年に「少年と犬」で直木賞を受賞しました。

バンコクを駆けまわるシーンなどもあります。

 

「王国への道」 遠藤 周作(著)

江戸時代初期にタイで生きた日本人を描く歴史小説

タイのアユタヤの歴史などがわかる内容になっています。

 

「暁の寺」 三島 由紀夫 (著)

タイの中心部バンコクに流れる河、チャオプラヤー沿いにある寺院ワットアルンは、歴史と格式のあるお寺です。

ヒンドゥーと仏教が融合した寺院でもあります。



東南アジアが舞台の小説【あらすじ&レビュー】

「夜の獣、夢の少年」 ヤンシィー・チュウ(著)4.0

夜の獣、夢の少年

1930年代、イギリス植民地時代のマラヤ(マレーシア)を舞台にした東洋幻想譚ミステリー

マレーシア第3の都市で、世界の半分以上の錫(スズ)鉱石を供給するキンタ渓谷の町「イポー」とその近くの「バトゥ・ガジャ」が舞台。

老医師に仕える11歳の少年とダンスホールでアルバイトをする女性ジー・リンと血の繋がらない兄弟のシンの物語が並行して進む。

周りで起こる変死事件の犯人の謎解きに、マレーシアの人虎伝説、中国の五常を絡めながら2つの物語がやがて交錯するが!?・・

レビュー

イギリス植民地マラヤは、1957年、マレーシアとして独立、建国するまでは、ポルトガル、オランダ、イギリスなどの植民地となってきました。

その当時の情景や風俗の描写など、オリエンタルな雰囲気の漂う作品でした。

謎解きとしても理屈が通っており、そこそこ面白かったです。

徐々に不気味な存在として存在感の出てくる人物などもいて、先行きが読めない展開でした。

主人公のジー・リンと11歳の少年、このどちらでもない人物が主人公のような役割となり、その周りで不可解な変死などの事件が次々と起きます。

イギリス人コミュニティの関わりなども最後まで読むと出てきて、植民地時代を感じました。

中国、儒教の五常(人が備えるべきとされる5つの徳。「仁・義・礼・智・信」)を物語に絡めるなど、中華系マレーシア人作家ならではの要素も良かったです。

スズ鉱石やゴム農園など、マレーシアの産業を支える要素など地域情報、空気感も記述されていて、作家のポテンシャルの高さを感じました。

 

「熱い絹」 松本清張(著)3.5

熱い絹

マレーシアのキャメロンハイランドに失踪したタイのシルク王ジム・トンプソンをテーマとして絡めた推理小説

失踪した原因を絡めながら背後にある闇も書いている物語です。

レビュー

物語としても面白いですが、実際の事件の核心をつくような調査をして作品を描いたのだろうなと思いました。

マレーシアが舞台の小説は多くないので貴重な一冊だと思います。

 

「タックスヘイヴン」 橘玲(著) 3.5

タックスヘイブン

国際金融サスペンス

レビュー

金融のことやシンガポール事情がよくわかります。

シンガポールの街の描写もあるので旅行気分にもなれました。

自分はあらすじだけでなく、街描写や国事情なども知りたいので、そういう部分も含めて面白かったです。

 

「いくさの底」 古処誠二(著)3.0

いくさの底

ミステリが読みたい!2018年版【国内部門】 第2位

戦地ミステリー

ビルマ行軍(現ミャンマー)の駐屯地で起きる殺人ミステリ。

 

レビュー

途中くらいから種明かしが始まると駐屯地ならではの理由などがあり、そこそこ面白かったです。

戦争時の東南アジアでの日本軍の様子(雰囲気)などがあり、世界観にどっぷり浸かれました。

比較的、薄い本で読みやすいので、いっき読みも可能です。

 

南アジアが舞台の小説!?

スリランカ

インドの南スリランカでは、スリランカ・シンハラ文学が盛んです。

スリランカ・シンハラ文学の金字塔「蓮の道」といった著作があります。

 

ネパール

「王とサーカス」 米澤穂信(著) 3.0

王とサーカス

このミステリーがすごい!2016年版【国内部門】 第1位

実際にあった王宮事件を元にしたミステリー

レビュー

ネパールが舞台でカトマンズの描写が良かったです。

物語自体の複雑さはあまりありませんが、カトマンズを旅しているような雰囲気と旅行記ミステリーのような読みやすさがありました。

 

「インドが舞台の小説」もまとめています。

 

「中東(ドバイ、イラン、イラク)が舞台の小説」の記事

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