トルコを舞台にした小説にはどういったものがあるのでしょうか!?
トルコ旅行など、トルコに渡航予定の方へもおすすめの本です。
傑作と言われているトルコ関連の小説をご紹介します。
トルコが舞台の小説!?
トルコの作家で最も有名なのは、ノーベル文学賞作家のオルハン・パムクではないでしょうか。
オルハン・パムクは、「雪」「黒い本」などのイスタンブルの街やトルコの歴史をテーマにした小説をいくつか執筆しています。
「赤い髪の女」などは比較的冊子も薄く、いっき読みできる読みやすい小説です。
最新刊に2022年8月に発売の「無垢の博物館」があります。
トルコで今、最も読まれる女性作家と言われているのが、エリフ・シャファクです。
新刊に「レイラの最後の10分38秒」があります。2019年度ブッカー賞最終候補作になっています。
イスタンブルの猥雑さ、多様性、歴史などふんだんに盛り込まれた小説。
トルコ旅行など渡航におすすめの本として、塩野七生(著)「コンスタンチノープルの陥落」などもあります。
コンスタンティノープルからイスタンブルへと歴史の重要となった都市の歴史を知ることで、遺跡の観光にも役立つのではないかと思います。
トルコが舞台の小説 【あらすじ&レビュー】
「シナン」 夢枕 獏(著)
東洋と西洋が交わるイスタンブールが舞台の歴史小説です
ボスポラス海峡が大陸をヨーロッパとアジアに分けるトルコ最大の都市のイスタンブルにある「アヤ・ソフィア寺院」などのモスクを数多く建築したミマール・スィナンを取り上げた本です。
トルコのモスクを多く建造した人物です。
ビザンツ建築の最高峰アヤソフィア寺院を超えるセリミエモスクも建築しています。
また、スィナンは、オスマントルコ最盛期の第10代皇帝「スレイマン1世」の命によりスレイマニェモスクを建造しています。
100歳で死ぬまで477もの建造物を造りました。
ミマール・スィナン
ミマールは建築家を意味する。最盛期のオスマン帝国を代表する建築家でセリム1世〜ムラト3世にイェニチェリとして仕えた。有能な軍人で天才建築家とかいうチート人物。スレイマニエモスクやセリミエモスク等で知られる。 pic.twitter.com/HuYqArKcvE— オスマン帝国bot (@E_ottoman_bot) 2019年12月9日
レビュー
傑作で名作にも関わらず、物語として非常に読みやすく面白かったです。
何気なく借りてきた本でしたが大当たりでした。物語としても面白かったですが、様々なことが勉強になりました。
是非、皆さんにおすすめしたい本です。
上下巻ありますが、文字も大きめで行間もあり、それほど時間をかけなくても読めます。ぶ厚さを感じることなく、あっという間に読み終わってしまいました。
「わたしの名は赤」 オルハン・パムク(著)

イスラムの細密画を絡めた歴史ミステリ小説です。
トルコのノーベル文学賞作家の名著と言えるのではないでしょうか。
オルハン・パムクは個人的にも大好きな小説家です。
レビュー
偶像崇拝を禁止されているイスラム教の細密画で、人物画を描くということに対する考え方、価値観などの宗教観を感じることができました。
戯曲なども絡めていて、様々なことが勉強になります。
1人1人の人物が章ごとに主人公として、主観で語られていく構成も小説として面白かったです。
オスマン帝国時代の東西文明交錯するイスタンブールならではの文学性を感じて非常に良かったです。
おわりに
トルコが舞台になっている小説をまとめました。
トルコのイスタンブルは東洋と西洋が入り混じり、歴史的にも様々な転換期を経た地でもあります。
そういったことから、小説も歴史的な影響を受けたものが多く、勉強にもなるのでおすすめの本が多いように感じます。
「中東(イラン・イラク・ドバイ)が舞台の小説」もまとめています。
「ハンガリーが舞台の小説」もまとめています。