マイケル・オンダーチェの傑作「戦下の淡き光」

戦下の淡き炎

作家、マイケル・オンダーチェについてまとめてみました。

ブッカー賞の設立50周年を記念して、歴代の受賞作の中から、さらに優秀作品に贈られるゴールデン・ブッカー賞を受賞しています。

マイケル・オンダーチェの最新の作品のレビューなども記載しています。

作家 マイケル・オンダーチェとは!?

作家マイケル・オンダーチェは、カナダを代表する作家ですが、生まれはスリランカです。

11歳で母親と共にイギリスに移住し、その後、カナダに移住し、市民権を得ています。

スリランカ生まれなことから、シンハラ文学の根源があるのかもしれません。

1992年の「イギリス人の患者」(映画「イングリッシュ・ペイシェント」)で英国ブッカー賞を受賞します。

2018年に、世界3大文学賞の一つであるブッカー賞が設立50周年を記念して、歴代の受賞作の中から最優秀作品を選びました。

最高位のゴールデン・ブッカー賞に輝いたのが「イギリス人の患者」でした。

この半世紀に英語で書かれた小説の中で最高の作品として選ばれました。

また、ノーベル文学賞候補の常連作家としても知られています。

アメリカの作家コーマック・マッカーシーやトマス・ピンチョンのように、候補として名の挙がることも度々ある作家です。

1976年に「バディ・ボールデンを覚えているか」で小説家デビュー。

「アニルの亡霊」、「名もなき人たちのテーブル」などの作品があります。

前作「名もなき人たちのテーブル」と似た題名が、今作の第1部の章題「見知らぬ人だらけのテーブル」と付けられています。


「戦下の淡き光」のレビュー

「戦火の淡き光」がおすすめだと感じたので、読了レビューを書きました。

「戦下の淡き光」 マイケル・オンダーチェ(著)

戦下の淡き光4.0

あらすじ

〈一九四五年、うちの両親は、犯罪者かもしれない男ふたりの手に僕らをゆだねて姿を消した〉

戦後すぐのイギリスを舞台に、14歳の少年の語りが中心となっています。

少年の成長物語であり、冒険譚でもある第1部では、失踪した両親の謎と世話役の人、家に出入りするその仲間達との話です。

第2部に入ると少年は28歳になり、就職先であの頃のことを調べ始めます。

ネタバレできないので細かくは避けますが、様々な謎や自分の両親の実態などが見えてきます。

読了レビュー

謎があり、読みやすく面白い小説でした。

長過ぎず簡潔なので、いっき読みとは言わないまでも比較的、簡単に読めてしまいます。

丁寧な文章が美しく、カズオ・イシグロの小説に近い印象を受けました。

戦後間もない時代ながらの時代背景が反映されていますが、暗い話(雰囲気やムード)ではありません。

爽やかな読中感で読み進められることができます。

詩的な感じで、文章が美しい

ある意味、戦争小説とも言え、謎が気になるミステリー的な要素もあり、○○○小説(ネタバレ防ぐため伏せます)でもあると言えるのではないでしょうか。

丁寧な文章が物語に崇高さを与えているような、物語の内容(面白さ)だけではない文学的な感じが、さすがゴールデン・ブッカー賞作家だと思いました。

bookaholic 翻訳ミステリーシンジゲートの翻訳メンによる書評

「戦下の淡き光」についてわかりやすく書評している動画があるので、リンクしておきます。

翻訳ミステリーシンジゲートのメンバーの方の書評で、書評七福神でも有名です。

 

おわりに

マイケル・オンダーチェについてまとめてみました。

「戦下の淡き光」は、イギリス文学、英国文学という感じのするような、カズオ・イシグロと共通するような感じの丁寧な文章と読みやすさがありました。

おすすめの小説なので、是非、読まれてみてはいかがでしょうか。

 

イギリスの作家「ジョン・ル・カレ」についても記事にしています。

 

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