第163回(2020年上半期)の芥川賞・直木賞の受賞作品が発表されました。
候補作には、話題を集めた作家の作品などが選ばれています。
そんな、芥川賞と直木賞のそれぞれの受賞作を、作家の情報と共にご紹介します。
第163回(2020年上半期)芥川賞受賞作品!?
受賞作品
芥川賞の受賞作品は、2冊選ばれています。
「首里の馬」 高山羽根子(著)
2009年のデビュー以来、執筆活動をされています。
短編集の作品を多く手がけているようで、星雲賞(日本短編部門)参考候補作や日本SF大賞最終候補に選出されています。
沖縄の古びた郷土資料館に眠る数多の記録..
「破局」 遠野 遥 (著)
2019年に、「改良」で第56回文藝賞を受賞しデビューした新鋭の第2作となります。
作家情報
1991年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。
2019年に「改良」でデビュー。第56回文藝賞を受賞しています。
1980年代に人気を博したロックバンド「BUCK-TICK」のボーカル櫻井敦司さんの息子さんだそうです。
第163回(2020年上半期)直木賞受賞作品!?
受賞作品
「少年と犬」 馳 星周(著)
直木賞の受賞作品は、馳星周(著)の「少年と犬」に決定しました。
連作短編のような小説です。犬との生活を紡いだ感涙の小説です。
直木賞作家の「馳 星周」氏とは!?
馳星周さんは、ノワール(暗黒)小説、ハードボイルド、クライムサスペンスの巨匠として知られる作家です。
1996年に「不夜城」でデビューしてから多くの作品を発表しています。
1998年に「鎮魂歌 不夜城II」で、推理賞で最も権威ある賞と言われている日本推理作家協会賞を受賞しています。
過去6回、直木賞候補に選ばれていて、今回「少年と犬」の7回目の候補作で直木賞の受賞となりました。
受賞者会見
過去の候補作!?
- 第116回直木賞候補「不夜城」
- 第120回直木賞候補「夜光虫」
- 第122回直木賞候補「M」
- 第130回直木賞候補「生誕祭」
- 第138回直木賞候補「約束の地で」
- 第153回直木賞候補「アンタッチャブル」
また、タイを舞台にした「マンゴーレイン」や台湾を舞台にした「夜光虫」、イタリアが舞台の「暗手」など、世界を舞台にした人気作も多く発表してきています。
第163回(2020年上半期) 芥川賞ノミネート作品
芥川賞の候補作品を掲載します。
「赤い砂を蹴る」 石原 燃 (著)
芥川賞候補作の中で最も話題になっているのは、石原燃さん(48)
太宰治の孫にあたる劇作家とのことです。
「アキちゃん」 三木三奈(みき みな)
文學界 (2020年5月号) 雑誌
「アウア・エイジ(Our Age)」 岡本学(おかもと まなぶ)
第163回(2020年上半期) 直木賞ノミネート作品
直木賞の候補作品を掲載します。
「銀花の蔵」 遠田潤子(著)
2009年、「月桃夜」で、第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビューします。専業主婦の傍ら執筆したそうです。
その後も毎年のように著作を出版し、13冊の小説を執筆しています。
「雲を紡ぐ」 伊吹 有喜(著)
2009年に小説家デビュー。
2014年の「ミッドナイト・バス」で第27回山本周五郎賞候補、第151回直木三十五賞候補に選出されています。
また、2017年の「彼方の友へ」でも第158回直木三十五賞候補となっています。
「じんかん」 今村 翔吾 (著)
日本の時代小説作家です。
2019年に「童の神」で第160回直木三十五賞候補に選出されています。
「能楽ものがたり 稚児桜(ちござくら)」 澤田瞳子 (著)
2010年、「孤鷹の天」で小説家デビューします。
2017年には「火定」で、第158回直木賞候補に選出されています。
2019年にも「落花」で、第161回直木賞候補となっています。
おわりに
2020年上半期の芥川賞と直木賞の受賞作品を掲載しました。
第163回の芥川賞直木賞は、2020年7月15日(水)に発表されました。
日本文学振興会により、選考、発表されました。
直木賞を受賞した馳星周さんは7回目の候補作で、芥川賞の最終候補には、太宰治氏の孫がノミネートされたと話題にもなりました。
第164回(2020年下半期)【芥川・直木賞】受賞作と最終候補作