歴史・時代小説30選【国内編】戦国・侍・歌舞伎など日本史が絡むおすすめ作品

歴史時代小説

おすすめの歴史小説・時代小説(近・現代史を除く)をまとめています。

戦国小説、時代劇小説なども掲載しています。

近年、刊行されている小説を中心に、名作なども掲載しています。

奈良時代

「平城京」 安部 龍太郎(著)

歴史長編大作

日本史最大級のプロジェクト! 長安にも負けない新たな都を造営せよーー

遣唐大使の命に背き、罰を受けていた阿倍船人は、兄から突如、重大任務を命じられる。政敵との闘いや立ち退き交渉など困難を乗り越え、任務を完遂できるのか!?・・

 

鎌倉時代~室町時代(南北朝時代)

「異国合戦 蒙古襲来異聞」 岩井 三四二(著)

第4回(2014年)本屋が選ぶ時代小説大賞 受賞作

元寇を描く長編歴史小説

鎌倉時代の2度に渡る元寇。十数万人の異国の軍勢との戦いを、肥後国に実在した御家人・竹崎季長を軸に、元の皇帝・フビライや高麗の指揮官・兵士の両視点から描く。

文永の役(1274年)と弘安の役(1281年)に起こった人間ドラマ。

 

「極楽征夷大将軍」 垣根 涼介(著)

第169回(2023年上半期)直木三十五賞 受賞作

初代将軍・足利尊氏の秘密を解き明かす歴史群像劇

幕府の祖で謎に包まれた足利尊氏。天下をとった尊氏が権力の頂点へ登り詰められたのは何故か!? 地に堕ちた鎌倉府の信用、幕府の粛清、新生幕府の樹立!?・・

 

「銀閣の人」 門井 慶喜(著)

[2018年] 「銀河鉄道の父」で直木賞を受賞した作家の最新作

「銀閣寺」建立の秘密に迫った歴史小説

京の街を焼け野原にしようとしていた応仁の乱。室町幕府八代将軍・足利義政は、日本建築の源流で日本文化の礎となる銀閣寺を建立する。

孤独な将軍は、何を実現しようとしていたのか!?--

 

平安時代

「満つる月の如し:仏師・定朝」 澤田 瞳子(著)

第2回(2012年)本屋が選ぶ時代小説大賞 受賞作

第32回 新田次郎文学賞 受賞作

平安時代。藤原道長が権勢を誇る時下。若き仏師の定朝は、才能を発揮していた。道長はもちろん、一般庶民も定朝の仏像を心の拠り所としていた。華やかな平安貴族の世界と定朝の生涯とは!?ー 仏像づくりにどんな意味があるのか!?ーー



戦国時代

「三河雑兵心得【十一】百人組頭仁義」 井原 忠政(著)

【この時代小説がすごい!】2022年【文庫書下ろし部門】第1位

戦国足軽出世物語、第11弾

茂兵衛は、家康の馬廻から百人組頭として戦場に復帰する。しかし、家康の命である「真田との和解を天下に示す策を述べよ」との答えに、本多平八郎の娘・於稲と、真田源三郎の婚姻を提案してしまう。。そのことで、平八郎の説得を命じられてしまうが!?・・

 

「塞王の楯」 今村 翔吾(著)

第166回(2021年下半期)直木賞 受賞作

楯(石垣)と矛(鉄砲)の戦いを描く戦国小説

石垣職人と鉄砲職人の職人達の熱き戦い。

戦国時代、1573年~1600年関が原の戦い。石垣職人に助けられた匡介(きょうすけ)は、石垣作りの職人集団の飛田屋で育てられる。「最強の盾」である石垣を作れば戦を無くせると考えていたが!?・・

 

「天離り果つる国」 宮本 昌孝(著)

【この時代小説がすごい!】2022年【単行本部門】第1位

戦国エンタテインメント

飛驒白川郷、金銀や鉄炮火薬に欠かせない塩硝が豊富に得られる地。信長の命により、送りこまれたのは、天才軍師・竹中半兵衛の愛弟子・七龍太。しかし、この美しい地に魅せられ、七龍太は信長の命に反し!?・・

 

「村上海賊の娘」 和田 竜(著)

[2014年] 本屋大賞 受賞作

史実に基づく壮大な歴史小説

瀬戸内海で活動した日本最大の海賊と言われる「村上海賊」。その当主の娘の物語。マンガ化もされています。

「のぼうの城」「忍びの国」など、日本の歴史小説を多く執筆。

 

「しろがねの葉」 千早 茜(著)

第168回(2022年下半期)直木賞 受賞作

銀山で働く女・ウメの生き様を描いた大河小説

戦国末期、石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女・ウメは、銀山の知識と鉱脈のありかを授けられる。死ととなり合わせで銀の採掘に励む男達のそばで成長するが!?・・

 

「会津執権の栄誉」 佐藤 巖太郎(著)

第7回(2017年)本屋が選ぶ時代小説大賞 受賞作

戦国武将の意地を描いた傑作

400年に渡り会津を治めてきた芦名家。しかし、18代目当主が家臣に殺され、男系の嫡流が断たれる。常陸の佐竹義重の次男が芦名家を継ぐことになるが、軋轢が生じる。そこに、伊達家の新当主、伊達政宗が戦を仕掛ける。そして、摺上原の戦いに至るが!?・・



江戸時代

「稀代の本屋 蔦屋重三郎」 増田 晶文(著)

蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)を描いた時代小説

江戸随一の出版人・蔦屋重三郎(蔦重)。出版者であり、編集者、流通業者、プロデューサーとして江戸の文化を変えた!?・・

歌麿を磨きあげ、写楽を産み落としたその生涯とは!?ーー

2025年放送予定の大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」に関連し、人気の1冊。

 

「佐渡絢爛」 赤神 諒(著)

佐渡絢爛
徳間書店
発売日:2024/3/27

第13回(2024年)日本歴史時代作家協会賞【作品賞】受賞作

[第14回] 本屋が選ぶ時代小説大賞 受賞作

佐渡金銀山に隠された秘密とは!?ーー

時は元禄。金銀産出の激減に苦しむ佐渡で、立て続けに怪事件が起こる。36名が命を落とす落盤事故、能舞台で磔(はりつけ)にされた斬死体.. 振矩師(ふりがねし)の静野与右衛門は、事件の真相解明を命ぜられるが!?・・

 

「木挽町のあだ討ち」 永井 紗耶子(著)

【2023年上半期】直木賞 受賞作

第36回(2023年)山本周五郎賞 受賞作

時代・歴史小説家の令和の傑作

ある雪の日、美しい若衆・菊之助による仇討ちが成し遂げられた。父親を殺めた下男を斬り、多くの人々から賞賛される。2年後、菊之助の縁者というひとりの侍が、仇討ちの顚末を知りたいと訪れるが!?・・

語り草となった大事件の真相は!?ーー

 

「まいまいつぶろ」 村木 嵐(著)

第13回(2023年)本屋が選ぶ時代小説大賞 受賞作

第12回(2023年)日本歴史時代作家協会賞【作品賞】 受賞作

第九代将軍・徳川家重を描く傑作歴史小説

歩いたあとに尿を引きずった跡が残るため、まいまいつぶろ(カタツムリ)と蔑まれた君主がいた。小姓・兵庫は、ただひとり、側につかえる。しかし、老中らの企みが2人を襲い!?・・

 

「樅ノ木は残った」 山本 周五郎(著)

文豪・山本 周五郎の代表作のひとつ

伊達騒動を描いた歴史小説

江戸時代前期、仙台藩主・伊達綱宗は、放蕩に身を持ち崩し、幕府から逼塞を命じられる。藩士4名が次々と斬殺され、疑心暗鬼になり混乱をきたす。仙台藩主一族・伊達兵部と幕府老中・酒井雅楽頭。その謀略を見抜いた宿老・原田甲斐は、ひとり、藩を守る決意をするが!?・・

大河ドラマ「独眼竜政宗」のその後ーー

 

「大奥」 よしなが ふみ(著)

大奥
白泉社
発売日:2021/2/26

[2022年] 日本SF大賞 受賞作

16年にわたる傑作の完結

江戸時代の長い移り変わりを描いた大作。安寧と言われた江戸時代の終幕、江戸城明け渡しの時、大奥では何が!?ーー その後は!?・・

 

「黛家の兄弟」 砂原 浩太朗(著)

第35回(2022年)山本周五郎賞 受賞作

躍動感溢れる時代小説

神山藩で代々筆頭家老の黛家。3男の新三郎は、道場仲間の圭蔵と青春の日々を過ごしていた。しかし、大目付を務める黒沢家に婿入りし、政務を学び始めることになる。そんな折、黛家の未来を揺るがす大事件が起こるが!?・・

 

「光圀伝」 冲方 丁(著)

光圀伝
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2012/9/1

第3回(2012年)山田風太郎賞 受賞作

孤高の虎・水戸光圀の生き様を描く時代小説

生涯を賭した「大日本史」の編纂という大事業。大切な者の命を奪ってまでも突き進む・・ なぜ、この世に歴史が必要なのか!?ーー

 

「万両役者の扇」 蝉谷 めぐ実(著)

第15回(2024年)山田風太郎賞 受賞作

歌舞伎役者・今村扇五郎を中心にした6篇の連作短編集

役者に魅せられた者達の時代ミステリ

江戸森田座気鋭の役者・今村扇五郎の女房の座を狙い、近づくお春。ある日、若手役者の他殺体があがり!?・・ 扇五郎に魅せられた面々の人生の歯車は狂っていき!?・・

 

「高瀬庄左衛門御留書」 砂原 浩太朗(著)

第11回(2021年)本屋が選ぶ時代小説大賞 受賞作

第9回 野村胡堂文学賞 受賞作

第15回 舟橋聖一文学賞 受賞作

「本の雑誌」2021年上半期ベスト10 第1位

正統派時代小説

神山藩で郡方を務める高瀬庄左衛門。50歳を前に、妻を亡くし、息子も事故で失い、ただ老いてゆく。。悔恨の中に生きていたが、藩の政争の嵐が、ゆっくりと庄左衛門を襲い!?・・

 

「声なき蟬 空也十番勝負」 佐伯 泰英(著)

長編時代小説の金字塔「居眠り磐音」に続く「空也十番勝負」シリーズ

寛政七年夏。坂崎磐音の嫡子・空也は、武者修行の旅に出る。薩摩の国境近くの牛ノ峠(うしのとうげ)に辿り着くが、国境をまもる影の集団「外城衆徒」(とじょうしゅうと)が阻止すべくつけ狙い!?--

シリーズは、10巻までとなっています。

 

「天地明察」 冲方丁(著)

[2010年] 本屋大賞 受賞作

改暦作りを描いた時代小説

天文暦学者・渋川春海の一生を綴った物語。

江戸時代前期、正確さを失い始めていた歴。そんな折、日本独自の暦を作る事業が立ち上がる。日本文化を変えた大計画だが!?--

岡田准一さん主演で、映画化済みです。

 

「蜩ノ記」 葉室 麟(著)

蜩ノ記
祥伝社
発売日:2011/10/26

第146回(2011年下半期)直木賞 受賞作

命を区切られた男の気高い覚悟を描いた時代小説。

豊後・羽根藩の奥祐筆・檀野庄三郎は、城内での刃傷沙汰により、向山村に幽閉中の元郡奉行・戸田秋谷の元へ遣わされる。戸田秋谷は、前藩主の側室との不義密通により、10年後の切腹を命じられていた。庄三郎は、秋谷の無実を信じるようになるが!?--

 

「北の御番所 反骨日録」 芝村 凉也(著)

時代小説SHOW 2023年時代小説ベスト10【文庫書き下ろし部門】第1位

大人気シリーズ最新作の第11弾

江戸時代後期、江戸北町奉行所が舞台の時代小説

来合轟次郎の妻・美也の懐妊を祝う酒宴の後、裄沢広二郎が姿を消した。
北町奉行所総出で、失踪の究明が始まる。そんな中、一杯飲み屋に身許不明の男が担ぎ込まれ!?・・

 

「沈黙」 遠藤 周作(著)

沈黙
新潮社
発売日:1981/10/19

第2回(1966年)谷崎潤一郎賞 受賞作

隠れキリシタンを描いたキリスト教文学の最高峰

島原の乱が鎮圧され間もない頃、ポルトガル人司祭のロドリゴは、キリシタン禁制の日本に潜入する。そこで見たのは、日本人信徒達への拷問と悲惨な状況。やがて、ロドリゴも背教の淵に立たされるが!?・・

日本の史実、歴史文書にもとづいた歴史小説。

2016年には「沈黙 -サイレンス-」という題名で、マーティン・スコセッシ監督により、映画化もされました。

 

「パシヨン」 川越 宗一(著)

パシヨン
PHP研究所
発売日:2023/6/24

第18回 中央公論文芸賞 受賞作

「熱源」で直木賞を受賞した著者の最新作

キリスト教が禁じられている禁教下の日本が舞台の歴史小説

キリシタン大名の孫で、対馬藩主の子として生まれた彦七。キリシタンへの迫害から逃れ、母・マリヤと共に、長崎へ行く。しかし、彼には、小西家復興の重圧がのしかかり!?・・

「最後の日本人司祭」小西マンショの人生を描く。

 

「渦の中へ おいち不思議がたり」 あさの あつこ(著)

青春「時代」ミステリー 第6弾

「おいち不思議がたり」シリーズ

おいちの祝言の日。浦之屋で食あたり事件が起きる。。毒を盛った犯人が知人の巳助と知ったおいちは!?・・

 

幕末~

「へぼ侍」 坂上 泉(著)

へぼ侍
文藝春秋
発売日:2021/6/8

[2019年] 松本清張賞 受賞作

[2020年] 日本歴史時代作家クラブ賞【新人賞】受賞作

明治10年、西南戦争が勃発。明治維新で家が没落し、商家に奉公していた志方錬一郎は、戦に参加することになる。。しかし、そこで待っていたのは、落ちこぼれの士族ばかり集まる部隊だった・・

日本推理作家協会賞受賞作家による時代小説。

 

「遊廓島心中譚(ゆうかくじましんじゅうがたり)」 霜月流(著)

[2024年] 江戸川乱歩賞 受賞作

幕末日本。町娘・伊佐のもとに、父・繁蔵の訃報が伝えられる。その木挽き職人の父には、町娘を殺した容疑がかけられていた..伊佐は、父の無実と死の真相を確かめるべく、遊廓島に乗り込む。そこで、「遊女殺し」の異名を持つ英国海軍の将校・メイソンと出会う。伊佐は、メイソンの力を借りながら、事件の真相に近づいていくが!?・・

 

「竜馬がゆく」 司馬 遼太郎(著)

司馬遼太郎の不朽の名作 / 全8巻からなる完結セット

坂本龍馬の生涯を描いた歴史大作小説

武市半平太、岡田以蔵との出会いから、幕末の志士との出会い、奔走、そして江戸へーー 歴史小説としての楽しさはもちろん、日本史、史実も勉強になるおすすめの1冊。

 

土方歳三の生涯を描いた「燃えよ剣」「坂の上の雲」等もおすすめ。

 

「西郷どん!」 林 真理子(著)

[2018年] 歴史時代作家クラブ賞【特別功労賞】受賞作

西郷隆盛の人生

薩摩の貧しい武家の子に生まれた西郷隆盛は、なぜ維新の英雄として慕われるようになったのか。幼い頃から親しんだ盟友・大久保正助との絆、名君・島津斉彬との出会い。激動の青春期を生き生きと描く!

2018年大河ドラマ原作小説

 

「おもちゃ絵芳藤」 谷津 矢車(著)

[2018年] 日本歴史時代作家協会賞【作品賞】受賞作

幕末~明治の時代に活躍した絵師達の歴史小説

江戸っ子に人気を博した浮世絵を描く絵師達が、西欧化の波で時代が変わる中、絵を描き続けるーー

文久元年(1861)大絵師・歌川国芳が亡くなる。国芳の弟子・芳藤は、葬儀を取り仕切ることになる。そこに、馴染みの版元・樋口屋がやってきて「国芳の追善絵を企画するから、絵師を誰にするかは一門で決めてくれ」と言われ!?・・

 

「巨鯨の海」 伊東 潤(著)

第4回(2013年)山田風太郎賞 受賞作

第1回(2014年)高校生直木賞 受賞作

この時代小説がすごい!2014年版【文庫書下ろし】第1位

江戸末期から明治時代、紀伊半島の鯨漁をテーマにした6篇の連作短編集。

世界でも稀な漁法「組織捕鯨」を確立した漁村の人々。繁栄を極めた集団で鯨に立ち向かう「鯨組」。 命を削る戦いを躍動感ある筆致で描く。