【本屋が選ぶ時代小説大賞】2011年に創設された文芸春秋の娯楽小説誌「オール讀物」編集部による文学賞

「本屋が選ぶ時代小説大賞」の歴代受賞作品を、一覧でまとめています。

本屋が選ぶ時代小説大賞は、文芸春秋の娯楽小説誌「オール讀物」編集部が主催する文学賞です。

2011年に創設され、1年間で刊行された時代小説の優秀作品に授与されます。

歴代【大賞】受賞作 一覧

第14回(2024年)受賞作

「佐渡絢爛」 赤神 諒(著)

佐渡絢爛
徳間書店
発売日:2024/3/27

第13回(2024年)日本歴史時代作家協会賞【作品賞】 受賞作

佐渡金銀山に隠された秘密とは!?ーー

時は元禄。金銀産出の激減に苦しむ佐渡で、立て続けに怪事件が起こる。36名が命を落とす落盤事故、能舞台で磔(はりつけ)にされた斬死体.. 振矩師(ふりがねし)の静野与右衛門は、事件の真相解明を命ぜられるが!?・・

 

第13回(2023年)受賞作

「まいまいつぶろ」 村木 嵐(著)

第12回(2023年)日本歴史時代作家協会賞【作品賞】 受賞作

第九代将軍・徳川家重を描く傑作歴史小説

歩いたあとに尿を引きずった跡が残るため、まいまいつぶろ(カタツムリ)と蔑まれた君主がいた。小姓・兵庫は、ただひとり、側につかえる。しかし、老中らの企みが2人を襲い!?・・

 

第12回(2022年)受賞作

「孤剣の涯て」 木下 昌輝(著)

どんでん返しの連続

徳川家康にかけられた「五霊鬼の呪い」。大坂の陣前夜、天下統一を果たした家康を呪詛した「呪い首」が発見される。宮本武蔵は、呪いをかけた者を突き止める依頼を受ける。乱世が終焉を告げる中、最後の戦いが始まるが!?・・

 

第11回(2021年)受賞作

「高瀬庄左衛門御留書」 砂原 浩太朗(著)

第9回 野村胡堂文学賞 受賞作

第15回 舟橋聖一文学賞 受賞作

「本の雑誌」2021年上半期ベスト10 第1位

正統派時代小説

神山藩で郡方を務める高瀬庄左衛門。50歳を前に、妻を亡くし、息子も事故で失い、ただ老いてゆく。。悔恨の中に生きていたが、藩の政争の嵐が、ゆっくりと庄左衛門を襲い!?・・



第10回(2020年)受賞作

「商う狼」 永井 紗耶子(著)

第40回 新田次郎賞 受賞作

第3回 細谷正充賞 受賞作

実在の経済人・杉本茂十郎を描く時代小説

江戸時代。「士農工商」の制度で身分が位置づけられた時代、経済も旧世代の慣習と既得権益に縛られていた。そんな中、杉本茂十郎。人呼んで「毛充狼」は、旧秩序に抗っていた。江戸経済を舞台に駆け抜けた経済人の生涯とは!?ーー

 

第9回(2019年)受賞作

「熱源」 川越 宗一(著)

熱源
文藝春秋
発売日:2022/7/6

【2019年下半期】直木賞 受賞作

樺太(サハリン)のアイヌをテーマにした歴史大作

樺太に生まれたアイヌのヤヨマネクフ。集団移住の後、天然痘やコレラで妻や友人達を亡くし、再び樺太に戻ることを目指す。リトアニアに生まれたブロニスワフ・ピウスツキは、ロシアで皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られる。。2人は樺太で出会い!?-

樺太で生きるアイヌの風俗や風土などが描かれている1冊。

 

第8回(2018年)受賞作

「葵の残葉」 奥山 景布子(著)

葵の残葉
文藝春秋
発売日:2019/12/5

歴史と家族の情が絡み合う物語

徳川の分家筋・高須に生まれた4兄弟。やがて、尾張、一橋、会津、桑名を継いで維新と対立するが!?・・

 

第7回(2017年)受賞作

「会津執権の栄誉」 佐藤 巖太郎(著)

戦国武将の意地を描いた傑作

400年に渡り会津を治めてきた芦名家。しかし、18代目当主が家臣に殺され、男系の嫡流が断たれる。常陸の佐竹義重の次男が芦名家を継ぐことになるが、軋轢が生じる。そこに、伊達家の新当主、伊達政宗が戦を仕掛ける。そして、摺上原の戦いに至るが!?・・

 

第6回(2016年)受賞作

「ヨイ豊」 梶 よう子(著)

ヨイ豊
講談社
発売日:2017/12/15

第5回(2016年)日本歴史時代作家協会賞【作品賞】受賞作

絵師、歌川一門の2代目・国貞を描いた物語

広重、国芳と並び「歌川の三羽烏」と言われた花形絵師・三代豊国が亡くなる。歌川の大看板・豊国がいない今、誰が歌川を率いるのか!?・・ 三代豊国の弟子、清太郎は、才能あふれる弟弟子がいるが!?--

時代のうねりに抗う浮世絵師達の物語

 

第5回(2015年)受賞作

「もののふ莫迦」 中路 啓太(著)

もののふ莫迦
中央公論新社
発売日:2017/6/22

傑作歴史巨篇

軍人(いくさびと)・岡本越後守は、豊臣に故郷・肥後を踏みにじられ、復讐心に燃える。猛将・加藤清正は、豊臣に、ひたすら忠節を尽く。朝鮮の戦場で、男の意地と意地がぶつかり合う時!?・・

 

第4回(2014年)受賞作

「異国合戦 蒙古襲来異聞」 岩井 三四二(著)

元寇を描く長編歴史小説

鎌倉時代の2度に渡る元寇。十数万人の異国の軍勢との戦いを、肥後国に実在した御家人・竹崎季長を軸に、元の皇帝・フビライや高麗の指揮官・兵士の両視点から描く。

文永の役(1274年)と弘安の役(1281年)に起こった人間ドラマ。

 

第3回(2013年)受賞作

「恋歌」 朝井 まかて(著)

恋歌
講談社
発売日:2015/10/15

第150回(2013年下半期)直木賞 受賞作

幕末から明治へ駆け抜けた歌人を描く物語

樋口一葉の師・中島歌子は、知られざる過去を抱えていたーー

幕末の江戸で商家の娘として育った歌子。一途な恋で水戸の藩士に嫁ぐが、夫は、尊王攘夷の急先鋒・天狗党の志士だった。内乱が勃発すると、歌子ら妻子も逆賊として投獄され!?・・

 

第2回(2012年)受賞作

「満つる月の如し:仏師・定朝」 澤田 瞳子(著)

第32回 新田次郎文学賞 受賞作

平安時代。藤原道長が権勢を誇る時下。若き仏師の定朝は、才能を発揮していた。道長はもちろん、一般庶民も定朝の仏像を心の拠り所としていた。華やかな平安貴族の世界と定朝の生涯とは!?ー 仏像づくりにどんな意味があるのか!?ーー

 

第1回(2011年)受賞作

「黒南風(くろはえ)の海 「文禄・慶長の役」異聞」 伊東 潤(著)

戦国大河小説

文禄・慶長の役。日本軍が進撃を続ける中、他国を侵す戦いに疑問を抱き始める佐屋嘉兵衛忠善と、朝鮮の北辺・咸鏡道の役人の金宦(きんかん)。2人の人生が交錯する時!?・・ 日本と朝鮮、戦う男達の間に何があったのか!?・・