【すばる文学賞】歴代受賞作一覧|集英社の文芸誌主催の純文学 

すばる文学賞の歴代受賞作品を一覧で掲載しています。

集英社の文芸誌「すばる」により主催される純文学の公募新人文学賞です。

1977年から続く歴史ある純文学の文学賞です。

すばる文学賞【歴代受賞作】一覧

2024年度(第48回)

「泡(あぶく)の子」 樋口 六華(著)

21世紀生まれの若き著者の「私たち」の物語

現実の事件をモデルにした逸話を含むトー横キッズ文学

東京・新宿歌舞伎町の東宝ビル。その周辺に集う「トー横キッズ」。そんな集団のひとりである17歳の少女ヒヒル。これは、終わってる世界で生きている「私たち」の物語。

 

2023年度(第47回)

「みどりいせき」 大田 ステファニー 歓人(著)

第37回 三島由紀夫賞 受賞作

不条理な世の中への抵抗を描く青春小説

僕は、このままじゃ不登校になると思い、小学生の時にバッテリーを組んでいた春と再会した。すると、一瞬にして怪しい闇バイトに巻き込まれ始める。しかし、その裏には、まったく知らない世界が広がっていて!?・・

 

2022年度(第46回)

「がらんどう」 大谷 朝子(著)

今を生きる「わたしたち」の物語

アラフォー女性2人の同居。人生で1度も恋愛感情を抱いたことのない平井と、副業で3Dプリンターで死んだ犬のフィギュアを作る菅沼。恋愛、結婚、出産、家族・・ どの型にもはまれず不安や焦燥感を抱きながら、女性の苦悩を描く共同生活の日常とは!?・・

 

2021年度(第45回)

「ミシンと金魚」 永井 みみ(著)

暴力と愛情、幸福と絶望の絡まりあう凄絶な「女の一生」ーー

認知症を患うカケイは、「みっちゃん」たちから介護を受けて暮らしてきた。父から殴られ続け、カケイを産んですぐに死んだ母。薪で殴る継母。息子の健一郎が生まれてすぐに蒸発した夫。カケイは、生活のため、必死にミシンを踏み続ける。そして生まれた女の赤ん坊・みっちゃん。みっちゃんと過ごす日々は、幸せそのものだった。しかし!?・・

 

2020年度(第44回)

「コンジュジ」 木崎 みつ子(著)

現実を生きる少女の自らの救済

1993年、11歳のせれなは、テレビで偶然見かけたロックスター・リアンに恋に落ちる。母に捨てられ、父に性虐待を受けるせれなには、リアンが唯一の生きる理由となる。苦しみの度、せれなは、リアンとの妄想世界にトランスするが!?・・

 

2019年度(第43回)

「犬のかたちをしているもの」 高瀬 隼子(著)

「おいしいごはんが食べられますように」で芥川賞を受賞した作家のデビュー作

昔飼っていた犬を愛していたように、無条件に人を愛せるのか!?ーー

薫は、彼氏の郁也に呼び出され、その隣に座る見知らぬ女性から「子ども、もらってくれませんか?」と言われる。薫は、故郷の家族を喜ばせるため、子供を貰おうかと思案するが!?・・

 

2018年度(第42回)

「わるもん」 須賀 ケイ(著)

家族の愉快でちょっと歪んだ物語

「箕島家」から取り除かれてしまった硝子職人の父。工場で汗を流して働く以外は、ほとんど動かない。笑顔が増えた母、家に寄り付かない姉の鏡子と祐子。時々、現れる「ミシマ」さんという男性。純子だけが、母の視線を受けながら家にいる。ある時、純子は、父の「コンセキ」を辿り始めるが!?・・

 

2017年度(第41回)

「光点」 山岡 ミヤ(著)

光点
集英社
発売日:2018/2/5

工業団地が舞台のディストピア的物語

実以子は、工場しかない閉じられた町で暮らす。職場の弁当工場に行くだけの毎日。ある日、彼女は「八つ山」と呼ばれる裏山で、青年・カムトと出会う。行き場のない者同士の2人は、ささやかな交流だった筈が!?・・

 

2016年度(第40回)

「そういう生き物」 春見 朔子(著)

愛と性、心と体の狭間で揺れ動く孤独な心象風景を描いた純文学

10年ぶりに偶然再会し、一緒に暮らし始める千景とまゆ子。2人は、高校の同級生だ。千景は薬剤師で、定年退職した大学の恩師「先生」に心を寄せている。まゆ子は、叔母のスナックでアルバイトをしている。そんな折、高校時代の友人の結婚式が近づき、2人は、自分達の関係と秘密に向き合うことになり!?・・ 2人の主人公からなるLGBTQをテーマに。。

 

2015年度(第39回)

「温泉妖精」 黒名 ひろみ(著)

軽くて読みやすい、いっき読みタイプの純文学

美容整形をくり返し、コンプレックスを抱える27歳の絵里。田舎の温泉宿に泊まるのが趣味で旅館に向かうが、無職・クレーマーの中年男と出会う。そんな2人を待つ驚きの入浴体験とは!?・・



すばる文学賞とは!?

すばる文学賞は、集英社の文芸誌「すばる」が主催する純文学の公募新人文学賞です。

斬新なストーリーや世界観の作品が多く、純文学好きに人気の賞になっています。

第1回を、1977年に開催されています。