【シスターフッド小説17選】女性同士の絆、連帯などがテーマの物語

シスターフッド小説のおすすめ作品をまとめています。

姉妹や姉妹のような関係の物語の中から、評判の良い人気作品を掲載しています。

女性(女子)どうしの泣ける友情物語なども。

シスターフッド小説とは!?

シスターフッドとは、「女性同士の絆」「女性同士の連帯」などのことを言います。

ひとりで生きている者同士が励ましあうように手をとること。

最近では、「女性(女子)どうしの友情物語」などもシスターフッドの定義になっているようです。

もとは、1960年代〜1980年代のウーマンリブ(アメリカから始まった女性解放運動)の時代に誕生した言葉とのことです。

こういったテーマを主題に据えた物語の小説が多く出版されています。



【国内編】シスターフッド小説

「対岸の彼女」 角田 光代(著)

「八日目の蝉」の著者によるシスターフッド

ハウスクリーニングの仕事を始めた専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長・葵にスカウトされる。2人の出会いと友情は、些細なことで亀裂が入り!?・・ 結婚、子供、持つ者と持たない者。それだけで、どうして女同士は、わかりあえなくなるのだろうーー

 

「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」 辻村 深月(著)

【2013年】おすすめ文庫王国 エンターテインメント部門 第1位

幼馴染みの2人の人生。地元を飛び出した娘と残った娘。あの事件が起こるまでは、もう2人の人生は交わることがないと思っていた。母親を殺し、失踪してから半年のチエミ。みずほの脳裏に浮かんだのは、チエミと交わした幼い約束。どんな母娘(おやこ)にも起こりうる悲劇とは!?・・

 

「ピエタとトランジ」 藤野 可織(著)

第1回 みんなのつぶやき文学賞【国内編】第4位

芥川賞作家によるガールズ・エンターテイメント

天才的頭脳を持つ女子高生探偵・トランジと、その才能に惚れ込むギャルのピエタ。シスターフッドにミステリー&友情物語。

 

「ついでにジェントルメン」 柚木 麻子(著)

シスターフッドの物語

何故か微妙に社会と歯車の合わないもどかしさをユーモアに描いた短編集

編集者にダメ出しされ続ける新人作家、女性専用車両に乗り込んでしまう45歳男性、美容整形をしようとする19歳女性など、7つの物語。

 

「本屋さんのダイアナ」 柚木 麻子(著)

最強のガール・ミーツ・ガール小説

私の名は、大穴(ダイアナ)。変な名前も、瞳の色も、キャバクラ勤めの母が染めた金髪も大嫌い。だけど、小学3年生で出会った彩子が、全てを褒めてくれた。正反対の2人だが、共通点は、本が大好きなことだった!?・・

 

「襷がけの二人」 嶋津 輝(著)

女性ふたりの友情物語

大正末期~戦後の時代。裕福な家に嫁いだ千代と、その家の女中頭の初衣。夫とは上手く関係を築けない千代だったが、元芸者の女中頭・初衣とは、仲間のような絆が芽生える。やげて、戦火により離れ離れになるが!?・・

 

「きみの友だち」 重松 清(著)

涙腺崩壊のシスターフッド

交通事故で足の不自由な恵美。病気がちで学校を休みがちな由香。そんな2人の友情物語。優等生、ひねた奴、弱虫、八方美人など、それぞれの物語が散りばめられた「友達」の本当の意味とは!?ーー

 

「シャドウワーク」 佐野 広実(著)

究極のシスターフッド・ノワール

2020年(第66回)「わたしが消える」で江戸川乱歩賞を受賞した著者の作品

声をあげられないDV被害者たち。4日に1人、妻が夫に殺される。紀子は、暴力夫から命がけで逃れ、江の島を臨む風変わりなシェルターにたどり着く。その家には、ある1つの「ルール」があった!?・・

 

「ババヤガの夜」 王 谷晶(著)

第1回 みんなのつぶやき文学賞【国内篇】第2位

日本推理作家協会賞 長編部門 最終ノミネート

シスターフッドでバイオレンスな物語。バイオレンス(暴力)とアクションのパワー溢れる作品ながら最後は!?・・

 

「月まで行こう」 チャン・リュジン(著)

韓国で5万部のベストセラー小説

20代、独身、経済的余裕のない1人暮らしと、共通点の多い、大手製菓会社に勤めるタへ、ウンサン、チソンの3人。ある時、ウンサンが仮想通貨投資を始め、残りの2人も始めることになる。通貨価格のアップダウンと共に、自らの人生を見つめる彼女達は!?・・

 

「猿の戴冠式」 小砂川 チト(著)

猿と人間のシスターフッド

ある事件以降、しふみは、引き籠っていた。ある日、テレビ画面の中に「おねえちゃん」を見つけ、動植物園に行くことになる。類人猿ボノボ「シネノ」は、言葉を機械学習させられた過去がある。そんな、シネノと魂をシンクロさせ、交歓していき!?・・



【海外編】シスターフッド小説

「花と夢」 ツェリン・ヤンキー(著)

英国 PEN翻訳賞 受賞作

チベット発、シスターフッドの物語

ラサのナイトクラブで働く4人の女性達の共同生活。家父長制、ミソジニー、搾取、農村の困窮などの犠牲になりながら訪れる悲痛な運命・・ 傷を抱えながら生きる女性達の姿を描き出す。

 

「良妻の掟」 カーマ・ブラウン(著)

北米ベストセラー小説

ニューヨーク郊外の屋敷が舞台の時代を超えたシスターフッド

小説家志望のアリスは、引っ越し先の古い屋敷で、前の女主人・ネリーが暮らす痕跡を見つける。1950年代の雑誌や古い料理本など。ネリーには、どうやら深い秘密がありそうで!?・・

 

「喪服の似合う少女」 陸秋槎(著)

華文ハードボイルドミステリー

シスターフッドとしての完成度も○

女性私立探偵・劉雅弦は、女学生からの依頼を受ける。しかし、捜索対象の岑樹萱を深く知っている者はひとりもいなかった。。しかも、劉は調査中に死体を見つけ、警察に逮捕されてしまい!?・・

 

「マイ・シスター、シリアルキラー」 オインカン・ブレイスウェイト(著)

全英図書賞、アンソニー賞など、ミステリ賞四冠のベストセラー

ナイジェリア作家によるブラックユーモアのあるサスペンスで、シスターフッドの要素も含んでいます。美貌の妹が3人目を殺してしまい悩む姉。そんな姉妹に捜査の手が迫る・・ 現代ナイジェリア社会の闇なども。

 

「覚醒するシスターフッド」 サラ・カリー、柚木麻子 他..(著)

現代を代表する国内外作家10人の短編集

マーガレット・アトウッドの「老いぼれを燃やせ」、キム・ソンジュンの「未来は長く続く」、働く母達の連携プレーが素晴らしい柚木麻子の「パティオ8」など..

 

「台湾漫遊鉄道のふたり」 楊双子(著)

2024年(第10回)日本翻訳大賞 受賞作

台湾人作家によるシスター“フード”小説

滷肉飯( ルーローファン)、冬瓜茶(冬瓜ジュース)、肉そぼろサンドカステラ、菜尾湯(五目スープ)、愛玉湯、おこわの上のワタリガニ、ひき肉の煮つけなど..

日台女ふたり鉄道旅の台湾を食べつくす美味しい旅行記小説。

1938年、日本統治下の台湾へ渡る作家・青山千鶴子。現地で出会う通訳担当の台湾人・王千鶴。2人の千鶴は、台湾縦貫鉄道に乗り各地へ!?・・日台植民地関係、貧富の差、女性差別など台湾の歴史とグルメ。