【アル・カポネの名言】マフィアのドンのおすすめ小説

シカゴの街

シカゴの帝王、ギャングスタの代名詞と言えるほど有名なアル・カポネ。

そんな、アル・カポネの本で面白い小説を読んだので、カポネの人生と禁酒法などについてまとめてみました。

アル・カポネと禁酒法

アル・カポネの人生

アル・カポネは、ニューヨークのブルックリンからシカゴの街に移り、禁酒法時代を利用しながら裏家業でマフィアのボスにまで昇り詰めます。

イタリア系の移民の2世で、ボスであるジョニー・トーリオとの出会いから裏家業の人生を歩みます。

禁酒法時代という時代背景が裏家業の稼げるネタになり、アメリカンマフィア(ギャング)の道を突き進みます。

頬に傷跡があったことで「スカーフェイス」という通り名がありました。

アル・パチーノ主演で「スカーフェイス」という題名で映画化もされています。

その他にも「シカゴの帝王」「暗黒街の黒幕」とか、「ビッグフェロー」「マフィアのドン」「アメリカンギャング」etc..など、様々な言葉で形容されています。多くの映画のモデルにもなっています。

脱税で懲役11年の判決を受け、サンフランシスコ湾のアルカトラズ刑務所に服役します。

その後、出所しますが梅毒になり、暗黒街に復帰することはありませんでした。

1947年、脳卒中を伴う肺炎で死去します。



禁酒法

禁酒法は、アメリカ合衆国で1920年から1933年まで施行された法律です。

消費のためのアルコールの製造、販売、輸送が全面的に禁止された法律です。

ただ、飲酒はOKという、いわゆる馬鹿法と言われた法律でした。

この禁酒法のシステムは、裏家業を行なうマフィアなどに格好の商売となったようです。

禁酒法は、禁酒運動の流れから制定された法律でした。

19世紀末から20世紀前半にかけて、欧米諸国で社会改善運動や道徳立て直し運動が起こりました。

この流れをうけて、禁酒運動も盛り上がりをみせます。

アルコールの問題だけでなく、社会や家庭の無駄な出費を減らそうという意味もあったそうです。

また、キリスト教やイスラム教などの宗教上の信念に基づくことなども関係していたそうです。

 

アル・カポネの名言一覧

アル・カポネは、多くの名言も残しています。

私は人々に欲しいものを与えているただのビジネスマンだ。

この国で起こるあらゆる犯罪は、私に原因があるようだ。

俺は人々が望むものを与えてきた。なのに俺に返ってくるのは悪口だけだ

私がやったことは、ビールとウイスキーを最高の人々に売っただけだ。私がやったことは、非常に人気のある需要を供給しただけなんだ

禁止することは、トラブル以外何も生まない

やさしい言葉に銃を添えれば、やさしい言葉だけのときよりも多くのものを獲得できる

資本主義は、私たちがそれを両手で掴んでしがみつくのなら、私たち全員に素晴らしいチャンスを与えてくれる。

 

小説「カポネ」の【あらすじ&レビュー】

「カポネ」 佐藤 賢一(著)

アル・カポネ3.5

アル・カポネの人生が物語調で小説になっています。

上下巻とも冊子は薄めで、いっき読みも可能な小説です。

 

レビュー

物語調なのでスラスラ読めました。

18歳の多感な頃や19歳での結婚、24歳でトーリオ・ファミリーでの頭角を現していく過程、逮捕されてアルカトラズなど、アル・カポネの人生の流れと全てがわかります。

下巻では、禁酒法捜査官エリオット・ネス視点で物語が進みます。

脱税裁判など、カポネを逮捕したい検事側とカポネのせめぎ合いなどが始まります。

架空の小説ではありませんが、自伝でもなく、ドキュメンタリー?のような感じです。

警官も汚職や賄賂という枠を超え、マフィアと繋がるどころか雇われているのと変わらない状況だったということがわかりました。

冊子も薄めで、いっき読みできる

ニューヨークでの事業、初めての殺し、シカゴでの成功など、トーリオとの出会いが人生の道しるべに大きく影響しているのではないかと思います。

 

まとめ

小説「カポネ」は、直木賞作家で西洋歴史小説の第1人者である「佐藤 賢一」さんの文章が読みやすく、簡潔に分かりやすくまとまっていました。

佐藤氏曰く、「映画アンタッチャブルを見ていて主人公のエリオット・ネスの描き方が嘘っぽかったから調べてみたら、カポネの人生が面白かったので、カポネの小説を自分なりに描いた」とのことです。

1999年には、「王妃の離婚」で直木賞を受賞されています。