【歴史小説・時代小説35選】国内編&海外編

歴史時代小説

歴史小説・時代小説(近・現代史を除く)をまとめています。

戦国小説、時代劇小説なども掲載しています。

2023年周辺に刊行されている小説を中心に、名作なども掲載しています。

日本史小説

「極楽征夷大将軍」 垣根 涼介(著)

第169回(2023年上半期)直木三十五賞 受賞作

初代将軍・足利尊氏の秘密を解き明かす歴史群像劇

幕府の祖で謎に包まれた足利尊氏。天下をとった尊氏が権力の頂点へ登り詰められたのは何故か!? 地に堕ちた鎌倉府の信用、幕府の粛清、新生幕府の樹立!?・・

 

「塞王の楯」 今村 翔吾(著)

第166回(2021年下半期)直木賞 受賞作

楯(石垣)と矛(鉄砲)の戦いを描く戦国小説

石垣職人と鉄砲職人の職人達の熱き戦い。

戦国時代、1573年~1600年関が原の戦い。石垣職人に助けられた匡介(きょうすけ)は、石垣作りの職人集団の飛田屋で育てられる。「最強の盾」である石垣を作れば戦を無くせると考えていたが!?・・

 

「地図と拳」 小川 哲(著)

第168回(2022年下半期)直木賞 受賞作

[第13回] 山田風太郎賞 受賞作

歴史×空想の超大作

満州の架空の都市を舞台に、くり広げられる戦いと人々の群像劇。

満州に乗り込んだ日本人、ロシアの鉄道網拡大のために来たロシア人神父、抵抗する中国人。日中露の様々な思惑が交錯する物語。

日露戦争前夜~第2次大戦に満州の都市で繰り広げられる知略と殺戮ーー

 

「しろがねの葉」 千早 茜(著)

第168回(2022年下半期)直木賞 受賞作

銀山で働く女・ウメの生き様を描いた大河小説

戦国末期、石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女・ウメは、銀山の知識と鉱脈のありかを授けられる。死ととなり合わせで銀の採掘に励む男達のそばで成長するが!?・・

 

「蜩ノ記」 葉室 麟(著)

蜩ノ記
祥伝社
発売日:2011/10/26

第146回(2011年下半期)直木賞 受賞作

命を区切られた男の気高い覚悟を描いた時代小説。

豊後・羽根藩の奥祐筆・檀野庄三郎は、城内での刃傷沙汰により、向山村に幽閉中の元郡奉行・戸田秋谷の元へ遣わされる。戸田秋谷は、前藩主の側室との不義密通により、10年後の切腹を命じられていた。。次第に庄三郎は、秋谷の無実を信じるようになるが!?--

 

「熱源」 川越 宗一(著)

熱源
文藝春秋
発売日:2022/7/6

162回(2019年下半期)直木賞受賞作

樺太(サハリン)のアイヌをテーマにした歴史大作

樺太に生まれたアイヌのヤヨマネクフ。集団移住の後、天然痘やコレラで妻や友人達を亡くし、再び樺太に戻ることを目指す。リトアニアに生まれたブロニスワフ・ピウスツキは、ロシアで皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られる。。2人は樺太で出会い!?-

樺太で生きるアイヌの風俗や風土などが描かれている1冊。

 

「パシヨン」 川越 宗一(著)

パシヨン
PHP研究所
発売日:2023/6/24

第18回 中央公論文芸賞 受賞作

「熱源」で直木賞を受賞した著者の最新作

キリスト教が禁じられている禁教下の日本が舞台の歴史小説。

キリシタン大名の孫で、対馬藩主の子として生まれた彦七。キリシタンへの迫害から逃れ、母・マリヤと共に、長崎へ行く。しかし、彼には、小西家復興の重圧がのしかかり!?・・

「最後の日本人司祭」小西マンショの人生を描く。

 

「天地明察」 冲方丁(著)

[2010年] 本屋大賞 受賞作

改暦作りを描いた時代小説

天文暦学者・渋川春海の一生を綴った物語。

江戸時代前期、正確さを失い始めていた歴。そんな折、日本独自の暦を作る事業が立ち上がる。日本文化を変えた大計画だが!?--

岡田准一さん主演で、映画化済みです。

 

「村上海賊の娘」 和田 竜(著)

[2014年] 本屋大賞 受賞作

史実に基づく壮大な歴史小説

瀬戸内海で活動した日本最大の海賊と言われる「村上海賊」。その当主の娘の物語。マンガ化もされています。

「のぼうの城」「忍びの国」など、日本の歴史小説を多く執筆。

 

「大奥」 よしなが ふみ(著)

大奥
白泉社
発売日:2021/2/26

[2022年] 日本SF大賞 受賞作

16年にわたる傑作の完結

江戸時代の長い移り変わりを描いた大作。安寧と言われた江戸時代の終幕、江戸城明け渡しの時、大奥では何が!?ーー その後は!?・・

 

「天離り果つる国」 宮本 昌孝(著)

【この時代小説がすごい!】2022年【単行本部門】第1位

戦国エンタテインメント

飛驒白川郷、金銀や鉄炮火薬に欠かせない塩硝が豊富に得られる地。信長の命により、送りこまれたのは、天才軍師・竹中半兵衛の愛弟子・七龍太。しかし、この美しい地に魅せられ、七龍太は信長の命に反し!?・・

 

「三河雑兵心得【十一】-百人組頭仁義」 井原 忠政(著)

【この時代小説がすごい!】2022年【文庫書下ろし部門】第1位

戦国足軽出世物語、第11弾

茂兵衛は、家康の馬廻から百人組頭として戦場に復帰する。しかし、家康の命である「真田との和解を天下に示す策を述べよ」との答えに、本多平八郎の娘・於稲と、真田源三郎の婚姻を提案してしまう。。そのことで、平八郎の説得を命じられてしまうが!?・・

 

「銀閣の人」 門井 慶喜(著)

[2018年] 「銀河鉄道の父」で直木賞を受賞した作家の最新作

「銀閣寺」建立の秘密に迫った歴史小説

京の街を焼け野原にしようとしていた応仁の乱。室町幕府八代将軍・足利義政は、日本建築の源流で日本文化の礎となる銀閣寺を建立する。

孤独な将軍は、何を実現しようとしていたのか!?--

 

「影法師」 百田 尚樹(著)

「永遠の0」「海賊と呼ばれた男」で知られる作家、百田尚樹の時代小説

頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男は、なぜ不遇の死を遂げたのか!?・・ 2人の少年、1人は出世を果たし、1人は貧困で朽ち果てる。。磯貝彦四郎の不遇の死を知った国家老・名倉彰蔵は、死の真相を追うが!?--

 

「竜馬がゆく」 司馬 遼太郎(著)

司馬遼太郎の不朽の名作 / 全8巻からなる完結セット

坂本龍馬の生涯を描いた歴史大作小説

武市半平太、岡田以蔵との出会いから、幕末の志士との出会い、奔走、そして江戸へーー 歴史小説としての楽しさはもちろん、日本史、史実も勉強になるおすすめの1冊。

 

土方歳三の生涯を描いた「燃えよ剣」「坂の上の雲」等もおすすめ。

 

「西郷どん!」 林 真理子(著)

[2018年] 歴史時代作家クラブ賞【特別功労賞】受賞作

西郷隆盛の人生

薩摩の貧しい武家の子に生まれた西郷隆盛は、なぜ維新の英雄として慕われるようになったのか。幼い頃から親しんだ盟友・大久保正助との絆、名君・島津斉彬との出会い。激動の青春期を生き生きと描く!

2018年大河ドラマ原作小説

 

「へぼ侍」 坂上 泉(著)

へぼ侍
文藝春秋
発売日:2021/6/8

松本清張賞 受賞作

2020年 日本歴史時代作家クラブ賞【新人賞】受賞作

明治10年、西南戦争が勃発。明治維新で家が没落し、商家に奉公していた志方錬一郎は、戦に参加することになる。。しかし、そこで待っていたのは、落ちこぼれの士族ばかり集まる部隊だった・・

日本推理作家協会賞受賞作家による時代小説。

 

「沈黙」 遠藤 周作(著)

沈黙
新潮社
発売日:1981/10/19

第2回(1966年)谷崎潤一郎賞 受賞作

隠れキリシタンを描いたキリスト教文学の最高峰

島原の乱が鎮圧され間もない頃、ポルトガル人司祭のロドリゴは、キリシタン禁制の日本に潜入する。そこで見たのは、日本人信徒達への拷問と悲惨な状況。やがて、ロドリゴも背教の淵に立たされるが!?・・

日本の史実、歴史文書にもとづいた歴史小説。

2016年には「沈黙 -サイレンス-」という題名で、マーティン・スコセッシ監督により、映画化もされました。

 

「樅ノ木は残った」 山本 周五郎(著)

文豪・山本 周五郎の代表作のひとつ

伊達騒動を描いた歴史小説

江戸時代前期、仙台藩主・伊達綱宗は、放蕩に身を持ち崩し、幕府から逼塞を命じられる。藩士4名が次々と斬殺され、疑心暗鬼になり混乱をきたす。仙台藩主一族・伊達兵部と幕府老中・酒井雅楽頭。その謀略を見抜いた宿老・原田甲斐は、ひとり、藩を守る決意をするが!?・・

大河ドラマ「独眼竜政宗」のその後ーー

 

「声なき蟬 空也十番勝負」 佐伯 泰英(著)

長編時代小説の金字塔「居眠り磐音」に続く「空也十番勝負」シリーズ

寛政七年夏。坂崎磐音の嫡子・空也は、武者修行の旅に出る。薩摩の国境近くの牛ノ峠(うしのとうげ)に辿り着くが、国境をまもる影の集団「外城衆徒」(とじょうしゅうと)が阻止すべくつけ狙い!?--

シリーズは、10巻までとなっています。

 

「渦の中へ おいち不思議がたり」 あさの あつこ(著)

青春「時代」ミステリー 第6弾

「おいち不思議がたり」シリーズ

おいちの祝言の日。浦之屋で食あたり事件が起きる。。毒を盛った犯人が知人の巳助と知ったおいちは!?・・

 

「テンペスト 春雷」 池上 永一(著)

19世紀の琉球王国末期を舞台に描いた大河小説

19世紀、琉球王朝。13歳の若さで難関の科試を突破した真鶴は、名を孫寧温と改める。憧れの首里城に上がった寧温は、次々と財政改革に着手する。しかし、王室に仕える者達から激しい嫉妬を受け!?・・ 伏魔殿と化した王宮での波乱万丈の人生となり!?--



世界史小説

「皇帝フリードリッヒ二世の生涯」 塩野 七生(著)

「ロードス島戦記」「コンスタンティノープルの陥落」「レパントの海戦」など、数々の歴史小説で知られる塩野七生の近著

神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世の生涯を描く傑作歴史長編

12世紀後半、神聖ローマ皇帝とシチリア王女の間に1人の男子が生まれる。両親を早く失い、絶大な権力を持つ法王の後見を受けるが、十字軍遠征で剣でなく交渉を選んだことで反感を買い、破門にされてしまう・・

生涯を反逆者として生きた男の傑作伝。

 

「ナポレオン 1 台頭篇」 佐藤 賢一(著)

直木賞作家、佐藤賢一による歴史小説

西洋歴史小説の第1人者と言われる著者の最新作です。

他にも、「テンプル騎士団」「ハンニバル戦争」など名作を多く執筆。

 

「獅子王アレクサンドロス」 阿刀田 高(著)

最強の武将・アレキサンダー大王の生涯を描いた歴史小説

紀元前4世紀、わずか10年余でギリシアからインドに及ぶ大帝国を築き上げたアレキサンダー大王。少年の時の師は、哲人アリストテレス。

最強の武将、アレキサンダー大王の知性、勇気とは!?--

壮大なスケールで描く歴史長編小説。

 

「新訳 ジュリアス・シーザー」 シェイクスピア(著)

古代ローマの独裁官、ジュリアス・シーザーの歴史小説

「おまえもか、ブルータス?」の名言で知られる歴史的暗殺事件の裏側。

古代ローマの独裁官シーザー。内戦の勝利での凱旋で、市民の熱狂的な歓迎を受ける。一方、シーザーに恨みを抱くキャシアスにそそのかされ、シーザー暗殺を決意するブルータスだが!?--

政治指導者暗殺を予言したシェイクスピアの衝撃作。

 

「アウグストゥス」 ジョン・エドワード・ウィリアムス(著)

第24回(1973年)全米図書賞 受賞作

ローマ帝国の初代皇帝となったアウグストゥスを描いた歴史小説

世界史に名を刻む男の生涯。養父カエサル(ジュリアス・シーザー)を継いで地中海世界を統一し、ローマ帝国初代皇帝となった男。彼を取り巻く人々と彼の生涯とは!?--

 

「ウルフ・ホール」 ヒラリー・マンテル(著)

[2009年] 英ブッカー賞 受賞作

全米批評家協会賞 受賞作

希代の政治家トマス・クロムウェルを描いた傑作

1520年代、イギリス、ロンドン。息子が産まれず悩むヘンリー八世。王妃との離婚を願うが、教皇の反対により、離婚協議は進まない。。自らの才覚だけで生きてきた男、トマス・クロムウェル。戦略家として長けている彼は、ヘンリー八世に目をかけられるようになるが!?・・

 

「さらば、アルハンブラ―深紅の手稿」 アントニオ・ガラ(著)

プラネタ賞(スペイン語の文学賞)受賞作

イスラム・スペイン最後のスルタンを描く歴史小説のベストセラー

スペインのイスラム教最後の王国グラナダの終焉となったナスル朝。そのナスル朝最期の王であるボアブディルは、イスラム・スペインのラストエンペラーとなり、1492年、グラナダをカトリック両王に渡すことになる。

 

「シナン」 夢枕 獏(著)

シナン
中央公論新社
発売日:2007/11/1

巨匠、夢枕獏の歴史人物小説

東洋と西洋が交わるイスタンブールが舞台の歴史小説

「アヤ・ソフィア寺院」やビザンツ建築の最高峰と言われる「セリミエモスク」など、数多くのモスクを建造したミマール・スィナンの小説。

オスマントルコ最盛期の第10代皇帝「スレイマン1世」の命によりスレイマニェモスクも建造しています。

100歳で死ぬまで、477もの建造物を造っています。

 

「スコットランド物語」 ナイジェル・トランター(著)

スコットランド作家による歴史小説

古代ケルト王国~大英帝国頃の19世紀までの長い歴史。

スコットランドの自然環境や人間性、歴史などが豊富な物語。

スコットランド史の入門書としてもおすすめです。

 

「二都物語」 チャールズ・ディケンズ(著)

チャールズ・ディケンズの名作

パリ、ロンドンの二都を舞台に展開する傑作。

フランス革命前後。フランス貴族の子でありながら家名を棄てて渡英したチャールズ・ダーニー、人生に絶望した弁護士シドニー・カートンの2人は、バスティーユに18年の幽閉生活を送ったマネット老人の娘ルーシーに思いを寄せる。フランスでは、大革命の日が迫っているが!?ーー

 

「大聖堂」 ケン・フォレット(著)

大聖堂
ソフトバンク クリエイティブ
発売日:2005/12/17

ストーリーテラー、ケン・フォレットの代表作

中世ヨーロッパの物語

12世紀イングランド。建築職人のトムは、衰退した大聖堂の復活を目指し、修復に取り掛かるが!?・・ イングランドに内乱の危機が迫り!?-

 

「小説十八史略」 陳 舜臣(著)

中国の十八の正史を描いた小説《全6巻 完結セット》

中国中原に君臨した神々。やがて殷になり、周となる。その周も大動乱となり、秦に統一される。項羽、劉邦が出てきて、漢の誕生。その後、三国志時代へと繋がり!?--

中国の歴史を網羅したシリーズで、中国史に興味がある人におすすめ

 

「煬帝」 塚本 青史 (著)

第1回(2012年)歴史時代作家クラブ賞【作品賞】受賞作

中国歴史ロマン大作

隋帝国を2代で滅亡させた皇帝。聖徳太子が贈った遣隋使の手紙に激怒したことでも知られる暴君の波乱に満ちた生涯・・ 聡明で美しい少年が、中国最凶の暴君に!?--

隋帝国を破滅させ、「中国最強の暴君」と言われた皇帝の生涯。

 

「三国志」 吉川 英治(著)

全12巻完全版/地図付

三国志の世界を描いた原点となる作品

中国は後漢、霊帝の代。劉備、関羽、張飛の3人が出会い、誓いを立て、激動の時代を突き進む。後漢末期~魏呉蜀の三国が鼎立、諸葛亮が五丈原で没するまで。

中国、三国志の壮大な世紀のドラマ。

 

「チンギス紀〜火眼」 北方 謙三(著)

北方謙三氏によるチンギス・ハンの壮大な物語です。

2018年の春に始まったシリーズ

最新刊は「チンギス紀 十七 天地です。

 

「白村江」 荒山 徹(著)

白村江
PHP研究所
発売日:2020/1/10

日本歴史時代作家クラブ賞【作品賞】受賞作

[2017年] 歴史・時代小説ベスト10(週刊朝日)第1位

本屋が選ぶ時代小説大賞2位

朝鮮半島の歴史を描いた歴史大河小説

660年、唐・新羅連合軍により百済は滅亡する。王とその一族は長安に送られ、遺された王族は倭国に亡命していた豊璋ただ一人となる。新羅、高句麗、倭。それぞれの国の思惑が入り乱れ!?・・ 大化の改新、朝鮮半島の動乱、白村江の戦い、歴史の裏でうごめく陰謀とは!?--