【カリフォルニアが舞台の小説】LA(ロサンゼルス)を中心に南カリフォルニアなど

カリフォルニア小説

アメリカ西海岸のカリフォルニア州には、LA(ロサンゼルス)やサンフランシスコ、サンディエゴなどの大都市があります。

ヤシの木、ビーチなど夏のイメージが強いLA、メキシコとの国境の街サン・ディエゴ、ヒッピー文化などカウンターカルチャーのサンフランシスコなど、カリフォルニア州が舞台の小説を掲載しています。

L.A(ロサンゼルス)が舞台の小説

「LAヴァイス」 トマス・ピンチョン(著)

アメリカポストモダン文学の巨匠トマス・ピンチョンの探偵小説

1960〜70年代のLAの街を舞台に、ヒッピーの私立探偵ディックが麻薬、サーフィン、ロックなど時代を象徴する要素と共に、ドタバタ劇。

毎回、ノーベル文学賞作家候補として挙げられながら「会場に現れないのでは!?」と言われているピンチョンの中でも比較的、読みやすい作品。

「インヒアレント・ヴァイス」というタイトルで映画化もされています。

 

「ホワイト・ジャズ」 ジェイムズ・エルロイ(著)

クライムノベルの最高傑作とも言われる暗黒のL.A.四部作の最終巻

〈暗黒のL.A.四部作〉「ブラック・ダリア」「ビッグ・ノーウェア」「L.A.コンフィデンシャル」「ホワイト・ジャズ」

1950年代のロサンゼルス、悪徳警官のクラインは麻薬密売人の強盗侵入事件の調査に乗り出すが!?・・

 

「大いなる眠り」 レイモンド・チャンドラー(著)

私立探偵フィリップ・マーロウシリーズの第一作

ロサンゼルスにオフィスを構え、活動地域は都心部のハードボイルド。

33歳、独身。ある日、資産家の将軍に呼び出され、将軍の娘が借金をネタに強請られている話を聞く。犯人らしき男の住処を突き止め、周辺を探るがそのうち3発の銃声が!?・・

名作「長いお別れ(ロング・グッバイ)」と併せてLAが舞台の探偵小説。

 

「IQ」 ジョー・イデ(著)

IQ
早川書房
発売日:2018/6/19

このミステリがすごい!2019年版【海外編】第3位

日系アメリカ人作家によるブラックコミュニティを描いたアメリカ版シャーロック・ホームズのようなデビュー作。

ロサンゼルス南部のロングビーチや治安の悪い地域サウスセントラルなど、カーチェイスで疾走するシーンはLAの街を感じられる小説です。

ロサンゼルスに住む黒人青年アイゼイアは探偵業。ヒップホップの情報なども満載。

 

第2弾の「IQ2」も発売済みです。

IQ2
早川書房
発売日:2019/6/20

 

「素晴らしき世界」 マイクル・コナリー(著)

ハードボイルド系警察小説。ハリー・ボッシュ・シリーズ

「訣別」「贖罪の街」「転落の街」など、多くのクライムノベルを刊行しているマイクル・コナリーの新作

ロサンゼルス市警察ハリウッド署、未解決事件のファイルから、ハリウッドの路地で殺害された15歳の家出少女の事件を調べ始めるが!?・・

 

「彼女は水曜日に死んだ」 リチャード・ラング(著)

第14回(2023年)翻訳ミステリ大賞 受賞作

L.A(ロサンゼルス)とメキシコに纏わる短篇集

10篇からなるクライム・ノヴェル。

アメリカの暗部など、悲惨な状況がかいま見れる短編集。



カリフォルニアが舞台の小説

「カリフォルニア・ガール」 T.ジェファーソン・パーカー(著)

[2005年度] アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)受賞作

オレンジ出荷工場の廃屋で、首を切られ殺害されたジャニル。彼女をよく知るベッカー家の三兄弟は、事件の闇に踏み込むが!?ーー 刑事、記者、牧師など、それぞれの立場で真相に向かうが!?・・

2度目のアメリカ探偵作家クラブ賞に輝いた感動作。

 

「夜明けのパトロール」 ドン・ウィンズロウ(著)

夜明けのパトロール
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2011/7/23

サンディエゴが舞台のサーフィン探偵小説

カリフォルニア州最南端、サンディエゴのパシフィックビーチ。探偵・ブーン・ダニエルズは、仕事よりもサーフィンの方が好き。キャラクター際立つ6人のメンバーと共に、サーフィンを楽しんでいる。仕事では、ストリップ経営者が関わるストリッパー失踪事件を調べることになり!?・・

サンディエゴのPA(パシフィック・ビーチ)など街情報、街の成り立ちの歴史、周辺のカリフォルニアの雰囲気なども細かく記載されています。

 

「キング・オブ・クール」 ドン・ウィンズロウ(著)

「野蛮なやつら」の前史

OC(オレンジカウンティ郡)ラグーナビーチなど、南カリフォルニアの青い空と海の風景が浮かんでくるような描写も豊富なクライムノヴェル。

60年代のサンフランシスコのパーマカルチャーやマリファナ、ヒッピーなど、その時代のカリフォルニアを感じられる1冊。

 

「野蛮なやつら」 ドン・ウィンズロウ(著)

野蛮なやつら
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2012/2/25

鬼才ドン・ウィンズロウのクライムノヴェル

南カリフォルニアのラグーナ・ビーチ

若者の2人ベンとチョンは、幼馴染みの女性オフィーリアと三角関係を楽しみつつ、極上のマリファナ売買で成功をおさめていた。そんな折、メキシコのバハ麻薬カルテルにオフィーリアが拉致されてしまう。2人は危険な賭けに出るが!?・・

オリバーストーン監督「野蛮なやつら」で映画化もされています。

 

「女たちが死んだ街で」 アイヴィ・ポコーダ(著)

エドガー賞最終候補作

南カリフォルニア、サウスウェスト

かつて起きた連続殺人事件から15年、、同じ手口で女性が殺される。。再び起こった連続殺人犯は同一人物なのか!?・・ 女性目線から社会の暗部を描くミステリ

 

「ミルドレッド・ピアース: 未必の故意」 ジエイムズ・M・ケイン(著)

「郵便配達は二度ベルを鳴らす」で知られる作家のノワール文学の傑作

ロサンゼルス都市小説の古典

大恐慌のあおりを受けた南カリフォルニアの郊外。主婦ミルドレッドは、失業同然の夫を追い出し、子供達を育てるためにレストランを開業するが!?-- 米国大衆の夢と欲望を描く家族小説。