バンクーバー、トロントなど都市とロッキー山脈などの大自然も多い国。
ブリティッシュ・コロンビア州、オンタリオ州、アルバータ州の小説。
カナダ作家、カナダが舞台の小説をまとめています。
カナダ作家の作品
「昏き目の暗殺者」 マーガレット・アトウッド(著)
[2000年] 英ブッカー賞 受賞作
[2000年] ハメット賞 受賞作
現代カナダ文学を代表する作家の傑作
老女の回想によるある一族の歴史。
1945年、カナダのある地方で、妹のローラは車ごと橋から転落して死んだ。。姉アイリスは、家族の歴史と姉妹のことを振り返っていく・・
20世紀カナダの通年史的な要素も含みつつ。
マーガレット・アトウッドは、カナダ総督文学賞を受賞しているディストピア小説「侍女の物語」で有名です。
2019年には、その後を描いた「誓願」で2度目のブッカー賞を受賞
「ライオンの皮をまとって」 マイケル・オンダーチェ(著)
ゴールデン・ブッカー賞(50周年ブッカー賞の最優秀作品)受賞作家
1930年代、トロント。ドライブ中に男が若い娘に語る。都市化されるトロント、移民労働者達の変化、失踪する大金持ち。。パトリックが語る「官能」と「労働」の物語。美しい情景描写も。
1992年「イギリス人の仕事」(映画「イングリッシュ・ペイシェント」)でブッカー賞を受賞したオンダーチェは、スリランカ生まれですが、カナダに移住し市民権を得る。
「善き女の愛」 アリス・マンロー(著)
ノーベル文学賞作家による8つの短編集
短編の巨匠とも言われる作家の描く人の営み。金字塔的作品集
オンタリオ州の小さな村はずれ「善き女の愛」やブリティッシュコロンビア州の「コルテス島」など..
カナダの小さな町を舞台に描いた作品の多い作家です。
「小さな家々の村:カナダ北の大地の思い出」 イアン・ファーガソン(著)
[2004年] スティーブン・リーコック・ユーモア賞 受賞作
カナダベストセラー作家の自伝的サバイバル文学
父子2代にわたる先住民との交流、友情、別れを綴った自伝風物語。
カナダ北部アルバータ州(カナダで史上最低気温、摂氏零下61度を記録したことのある地域)。著者が生まれ育った村での思い出。
「赤の自伝」 アン・カーソン(著)
スティーブン・リーコック・ユーモア賞 受賞作
小説と詩のハイブリッド形式
ノーベル文学賞の最有力と言われるカナダの詩人による「BL風2次創作」
古代ギリシャ人が描いた英雄ヘラクレスと怪物ゲリュオンの神話。そのゲリュオンの物語がロマンスとなって現代に蘇る!?・・
「ノーザン・ライツ」 ハワード・ノーマン(著)
全米図書賞 候補作
自然と情景描写の豊かな物語。
カナダ、マニトバ州北部。14歳のノアは、父親が持ち帰った短波ラジオで、親友のペリーが割れた氷から一輪車ごと湖に落ちたと聞く。。死んだペリーの両親の村で過ごすと決めたノア。村には先住民クリーの人々などが!?・・そして、大都会トロントの映画館〈ノーザン・ライツ〉へ・・
「満ち足りた人生」 キム・チュイ(著)
ベトナム系カナダ人作家による料理を中心にした小説。
「完璧に満たされた」という意味の名をもつベトナム人女性・マン。ベトナムで孤児だったマンは、モントリオールでベトナム料理店を営む男性と結婚する。生活は順調のように思われるが、どこか満たされない日々を過ごしていた。。しかし、レシピ本の成功を機に、フランスを訪れ、1人のシェフと出会い!?・・
「料理」をテーマに展開していくストーリー。
おわりに
カナダが舞台の小説をまとめました。
カナダ文学のみならず、世界的にも有名なマーガレット・アトウッドやマイケル・オンダーチェの作品は特におすすめではないかと思います。