2025年発売の新刊から、おすすめの小説をまとめています。
ミステリー以外のジャンルのおすすめ新刊作品を掲載しています。
マジックリアリズム小説や感動作、中国語文学の傑作など。
1月発売のおすすめ新刊
「美は傷」 エカ・クルニアワン(著)
マジックリアリズム文学の大河小説
ジャワ南部の港町に生まれた娼婦・デウィ・アユ。その一族を襲った悲劇。植民地統治、占領、独立、政変など、暴力の歴史と共に、神話、伝説、寓話などが絡み合う奇想天外な物語。
「あの図書館の彼女たち」 ジャネット・スケスリン・チャールズ(著)
図書館員達の勇気と絆を描く感動作
1939年パリ。アメリカ図書館の司書に採用された20歳のオディール。本好きな彼女は、館長や同僚達との絆を深めていく。しかし、ドイツとの戦争が始まり、図書館は、病院や戦地にいる兵士に本を送るプロジェクトを開始する。やがてドイツ軍がパリを占領し、ユダヤ人の利用者に危機が訪れ!?・・
「動物工場」 ノヴァイオレット・ブラワヨ(著)
ジンバブエ版「動物農場」
アフリカにある動物達の王国・ジダダ。植民地支配から民を救った建国の父・オールド・ホースの政権誕生40周年を迎える。しかし、この栄光の影で犠牲となる者達を、ジダダの民たちは気づいていた!?・・
「城南旧事」 林海音(著)
「台湾文学の祖母」と言われる作家の中国語文学の傑作
幼少期を過ごした北京での思い出を基にした自伝的小説
1920年代、北京。1920年代北京。台湾から引っ越してきた少女・英子は、北京の伝統的な街並み・胡同(フートン)の中を駆け回る。激しく変化する時代に翻弄されながら、生活する人々を描いた教科書にも掲載される1冊。
2月発売のおすすめ新刊
「美しい世界はどこにいる」 サリー・ルーニー(著)
社会の理想と現実の差に苦しむ若者達を描いた物語
ダブリンを離れて田舎に移り住んだ人気作家のアリス。そこで、倉庫作業員の男性と知り合う。一方、アリスの親友・アイリーンは、恋人との別れから立ち直れず、ダブリンで鬱々と暮らす。2人は長文のメールを交わすが!?・・
「海とサルデーニャ: 紀行・イタリアの島」 D.H.ロレンス(著)
シチリアからサルデーニャへ
孤高の島の自然と人々。1921年、作家は妻を伴い旅立つ名紀行。シチリアからサルディーニャへ躍動感溢れる文章。