モンゴルが舞台の小説&漫画をまとめています。
チンギス・ハンを題材にした小説やモンゴルの歴史・文化・風土がわかる書籍が豊富。
モンゴル関連の書籍をご紹介します。
チンギス・ハンの小説
「蒼き狼」 井上 靖(著)
言わずと知れた井上靖さんの傑作小説です。
チンギスハンの人生を小説風に読める名作です。
チンギス・ハンはもちろん、モンゴルの歴史、文化、風習に興味がある方にもおすすめ。
「蒼き狼の血脈」 小前 亮(著)
名将バトゥの鮮烈な生涯
チンギス・ハンの死後、モンゴル帝国の拡大に力を注いだモンゴルの英雄。「賢明なる王(サイン・カン)」と呼ばれた男の物語。熾烈な後継者争いに背を向け、モンゴル高原から地中海まで領土を広げるという男の生涯。王家の主要人物達なども。
「チンギス紀〜火眼」 北方 謙三(著)
北方謙三氏によるチンギス・ハンの壮大な物語
超大作の歴史大長篇として完結しました。
2018年の春に始まったシリーズで、2023年の最終巻「チンギス紀 十七 天地」で幕を閉じました。
「世界を創った男 チンギス・ハン」 堺屋 太一(著)
小渕 恵三内閣、森喜朗内閣で経済企画庁長官を務めた堺屋 太一さんのチンギス・ハンの物語です。
「チンギスの陵墓」 ジェームズ・ロリンズ(著)
シグマ・フォースシリーズのフィクション
上巻は香港やマカオが舞台ですが、下巻になるとモンゴルも舞台になってきます。
「脱出記―シベリアからインドまで歩いた男たち」 スラヴォミール・ラウイッツ(著)
シベリア~インドまで歩いた男達の小説風ノンフィクション
映画化もされています。
ロシアからインドまで歩いて行く途中、モンゴルのゴビ砂漠を抜けます。
「アルタイの片隅で」 李娟(著)
魯迅文学賞(中国で最も栄誉のある文学賞)受賞作家
モンゴルの国境と接する中国アルタイの遊牧地域で雑貨店を営む、著者の母親の店にやってくる人々や生活を描いた物語。
遊牧民達にとってのコンビニ!?百貨店!?ともいえる存在の店に出入りする人々から見えてくる生活。
アルタイ山脈周辺の遊牧民の生活などを描いた小説です。
モンゴル関連の書籍
「スキタイと匈奴 遊牧の文明」 林 俊雄(著)
「スキタイと匈奴 遊牧の文明」は面白かったです。
モンゴル騎馬文明がどこから来たかについてなども記述があります。
ヘロドトスの「歴史」や司馬遷の「史記」などの記述から、西方の遊牧騎馬民族のことや中国の当時の漢の農耕生活などの記述も勉強になります。
「草原の記」 司馬 遼太郎(著)
モンゴルを愛した司馬遼太郎さんによる遊牧の民の歴史
天に近いモンゴル高原。蒙古への情熱にとらわれた著者が出会った1人のモンゴル女性が辿った体験を通し、歴史を語る。
ロシア、満州、中国と国籍を変えることを余儀なくされた激動の20世紀。
モンゴル紀行文「街道をゆく モンゴル紀行」も。
「チンギスハンの墓はどこだ!?」 白石 典之(著)
歴史上、世界最大の帝国を作ったモンゴル帝国のチンギスハンの墓は見つかっていません。
ヘンティー山脈周辺は、外国人はもちろん、自国の人でも立ち入れない「立ち入り禁止区域」となっています。
冊子も薄めで読みやすい本です。歴史やロマンがあって面白いです。
「チンギス・カンの駆けた道」 安田 公男(著)
チンギス・ハンが誕生してから死去するまでに辿った道を、インターネットのGPS座標も駆使して推測する探求本。
チンギス・ハンらが勢力を拡大していった時に辿った経路の謎に挑む。
モンゴル帝国の創建についての緻密な調査や鋭い考察。知的好奇心を刺激される1冊。
「雪豹(ユキヒョウ)」 ピーター・マシーセン(著)
【全米図書賞】受賞作
モンゴルなどの特別な環境にのみ生息する雪豹(ユキヒョウ)が題材の本。
厳密には、ヒマラヤの奥地のネパールですが、モンゴルにまたがるアルタイ山脈などに生きる幻の生態を含め、貴重な1冊です。
「スターリンとモンゴル 1931‐1946」 寺山 恭輔(著)
ソ連とモンゴルの関係や歴史がよくわかる教科書のような文献の本です。
辻正信で有名なノモンハン事件のことなども。
重厚な本ですが、隣接するソ連とモンゴルの関係性がわかります。
「モンゴル現代史」 Ts バトバヤル(著)
モンゴルの現代史が勉強になる1冊。
20世紀のモンゴル史と戦後の半世紀について記載されています。
モンゴルは大陸性気候で、年間平均257日も雲ひとつない日が続く「蒼天の地」など、モンゴル事情について詳しく知れます。
「天空の草原のナンサ」 ビャンバスレン・ダバー(著)
雄大な草原とそこで生活する遊牧民の姿
「遊牧民は牧草地の使用料を支払わなければいけなくなった」「捨て犬はオオカミよりもたちが悪い」など、モンゴルの文化なども豊富に記載された1冊。
「シャーマンの世界」 ピアーズ・ヴィテブスキー(著)
モンゴルのシャーマンなど、シャーマンについて詳しく書かれた本です。
医師であり、祭祀で、霊能者で、ソーシャルワーカーでもある存在。
世の様々な問題を解決する人々としての位置づけのシャーマンが理解できます。
「黄河源流からロプ湖へ」 ニコライ・プルジェワルスキー(著)
19世紀ロシアの探検家が、ゴビ砂漠を縦断し、ロプ湖からタクラマカン砂漠を経て天山山脈を経て観察、調査した記録。不朽の名作。
開高健の「モンゴル大紀行」もありますが、写真集のような感じでした。
他にも「馬の世界史」「ゴビ砂漠の恐竜たち」、白鵬翔関の自伝「相撲よ!」などもあります。
チンギスハンの漫画
「天幕のジャードゥーガル」 トマトスープ(著)
「このマンガがすごい」2023年版 第1位
女2人のモンゴル後宮譚
13世紀、地上最強の大帝国「モンゴル帝国」が舞台。当時世界最高レベルの医療技術と科学知識を誇るイラン出身の女・ファーティマは、後宮に仕えることになる。やがて、第2代皇帝・オゴタイの第6夫人で、モンゴル帝国に複雑な思いを持つドレゲネと出会うが!?・・
ハーン
設定などに賛否両論ありますが、最近の漫画としてご紹介します。
固難しくなくチンギスハーンのことがわかる面白いマンガです。
シュトヘル
評判の良いモンゴル関連のマンガです。
モンゴル軍で「悪霊」と恐れられた女戦士。女戦士と一族を敵にまわしたモンゴルの皇子の壮大な物語。
モンゴルがテーマの小説 【あらすじ&レビュー】
「チンギス紀〜火眼」 北方 謙三(著)
モンゴルが舞台の歴史小説というか時代小説です。チンギス=ハンの物語
タタル族、メルキト族、ケイマン王国など細かく氏族の争いや関係性が書かれているので、モンゴル帝国前などのモンゴル史の勉強にもなります。
壮大なシリーズですが、読みやすいです。
「チンギスの陵墓」 ジェームズ・ロリンズ
「マギの聖骨」や「ナチの亡霊」、「ロマの血脈」などのシグマフォースシリーズで有名なジェームズ・ロリンズの歴史絡みのフィクション小説です。
「チンギスハンの墓」というロマンのあるテーマを題材にしています。
レビュー
前半は、香港やマカオの描写が多くなっています。下巻になるとチンギスハンの墓や歴史事実が絡まってきて面白くなってきます。
街の描写や壮大なスケール感、アクションがあるので、飽きずに読み進められます。あくまでフィクションとして楽しむと良いかなと思いました。