【日本SF大賞】の受賞作品一覧|歴代の作品も

日本SF大賞

第43回(2023年)の日本SF大賞が決定しました。

受賞作品と歴代(過去)の受賞作品を掲載しています。

歴史ある日本SF作家クラブや日本SF大賞についてもまとめています。

【最新】2023年の受賞作品

「残月記」 小田 雅久仁(著)

残月記
双葉社
発売日:2021/11/18

月をモチーフにした3篇のアンソロジー集

ディストピア要素を含んだ純文学風、近未来SF小説。

独裁政治下の近未来の日本。感染症「月昂」にかかった男の宿命と、傍らでひっそり生きる女の一途な愛。ーー「残月記」など..

 

「SFする思考: 荒巻義雄評論集成」 荒巻 義雄(著)

SFについて哲学的に突き詰めた1冊

日本SFの50余年の軌跡。SFの思想的背景、SFの評論と批評、SF小説や作家に関する「作家論」など。

800ページをこえる重厚な本。



歴代の受賞作品

第42回(2022年)受賞作

「大奥」 よしなが ふみ(著)

大奥
白泉社
発売日:2021/2/26

第42回(2022年)の受賞作は、「大奥」に決定しました。

16年に渡る傑作小説が完結しました。江戸城明け渡しの時、大奥では!?・・

 

第41回(2021年)受賞作

「歓喜の歌 博物館惑星3」 菅 浩江(著) 十日町たけひろ(イラスト)

歓喜の歌
早川書房
発売日:2020/8/20

博物館惑星シリーズ3作目の最終作

連作短編SF。

博物館をメインにした惑星の警備員・健。美術関連の犯罪に立ち向かうが!?・・

 

「星系出雲の兵站-遠征-5」 林 譲治(著) Rey.Hori(イラスト)

辺境の壱岐星系で人類外の産物らしき無人衛星が発見される。。出雲星系を根拠地とするコンソーシアム艦隊は内政介入を企図するが!?・・

双方の政治、軍事的思惑が入り乱れながらも衛星の正体が判明するーー

 

第40回(2020年)受賞作

「天冥の標(てんめいのしるべ)」 小川 一水(著)

天冥の標
早川書房
発売日:2009/9/30

[2020年] 星雲賞 受賞作

全10巻からなる壮大な傑作SF小説。

西暦2803年、植民地「メニー・メニー・シープ」では、「領主」と呼ばれる植民地臨時総督により独裁が敷かれていた。。そんな中、「イサリ」と名乗る謎の生物により、未知の感染症が発生するが!?・・

 

「宿借りの星」 酉島 伝法(著)

宿借りの星
東京創元社
発売日:2019/3/29

SFが読みたい!2019年版【国内編】第2位

「皆勤の徒」の著者による長編SFエンタメ

人類を滅ぼした磯の生物達が暮らしている惑星。祖国を追われたマガンダラは、放浪後に辿り着いた土地で滅ぼした筈の人間達の企みを知る。。仲間と共に潜入を試みるが!?・・

 

第39回(2019年)受賞作

「飛ぶ孔雀」 山尾 悠子(著)

飛ぶ孔雀
文藝春秋
発売日:2020/11/10

第46回【泉鏡花文学賞】、第69回【芸術選奨文部科学大臣賞】など..

美しい情景描写の傑作幻想小説

話の筋が難解との声も。。

シブレ山の石切り場で事故があり、火は燃え難くなる!?・・

 

第38回(2018年)受賞作

「ゲームの王国」 小川 哲(著)

第31回 山本周五郎賞受賞作

カンボジアのクメールルージュを絡めた近未来SF小説。

秘密警察、恐怖政治、虐殺・・。百万人以上の命を奪ったポル・ポトの隠し子ソリヤ。貧村に生まれた神童ムイタック。運命と偶然に導かれる少年と少女は、不条理の世界で!?・・

カンボジアの貧困や体質もかいま見れる1冊。

 

「自生の夢」 飛 浩隆(著)

自生の夢
河出書房新社
発売日:2016/11/26

第41回【星雲賞】日本短編部門受賞作

7編からなる現代SF連作集

 

第37回(2017年)受賞作

「WOMBS(ウームズ)」 白井 弓子(著)

WOMBS
小学館
発売日:2010/1/29

5巻からなる戦争SFコミック

碧王星を舞台に、第1移民の「ファースト」と第2移民の「セカンド」の間で起きる戦争。

人間の愚かさと残酷さ。緻密な構成のSF物語。

 

第36回(2016年)受賞作

「コロンビア・ゼロ 新・航空宇宙軍史」 谷 甲州(著)

全7編からなるSFシリーズ金字塔

第1次外惑星動乱の終結から40年。第2次外惑星動乱の開戦まで。

新たな戦乱の予兆、航空宇宙軍の伝説、人間ドラマ。

 

「突変」 森岡 浩之(著)

突変
徳間書店
発売日:2014/9/5

特異災害SF大作

関東某県が異世界に転移(突変)!? 異源生物(チェンジリング)が蔓延する世界で、町内会長、独身スーパー店長、ニートのオタク青年、家事代行会社の女性スタッフなど、それぞれの事情を抱えた人々はどう対処する!?・・

 

第35回(2015年)受賞作

「オービタル・クラウド」 藤井 太洋(著)

第46回【星雲賞】日本長篇部門受賞作

ベストSF2014【国内篇】第1位

壮大な規模の傑作SF小説。

アメリカ軍、アマチュア天文学者、JAXA職員 etc..

2020年、流れ星の観測をするフリーランスのWebサイト運営者・木村和海は、イランから打ち上げられたロケットブースターの2段目が異常な動きをしていることに気づく。。そのうち世界を揺るがすスペーステロ計画に巻き込まれて!?・・

 

「My Humanity」 長谷 敏司(著)

My.Humanity
早川書房
発売日:2014/2/21

全4編収録の作品集

小児性愛者の矯正の結末・・ 擬似神経制御言語ITP。。軌道ステーションのテロの顛末・・ 自己増殖ナノマシンに対峙する研究者。などの物語。

緻密な背景設定で未来を描いた4作品。



日本SF大賞って!?

日本SF大賞は、1980年に日本SF作家クラブが創設し、主催している賞です。

日本SF作家クラブの総会で選ばれた数名の選考委員により受賞作が決定します。

受賞者には、日本SF作家クラブ発行の正賞と後援、協賛社からの副賞が贈られます。

第1回は1980年で、受賞作品は、堀晃(著)の「太陽風交点」です。

 

日本SF作家クラブとは!?

日本SF作家クラブは、1963年に発足した日本のSF作家、翻訳者、評論家、編集者による親睦団体です。

会員同士の親睦を目的に、任意団体として存在していました。2013年には創立50周年を迎えています。

2017年に一般社団法人化し、「一般社団法人日本SF作家クラブ」となっています。

日本SF界の重鎮は殆ど所属していて、筒井康隆、小松左京、星新一氏などがいます。