【ロードノベル】と旅小説20選!「ザ・ロード」「深夜特急」など名作も

ロードノヴェル

旅のお供に小説を携えるという人も少なくないのではないでしょうか。

飛行機の中で、鉄道で、宿で、旅をしながらバックパックに忍ばせている人も多いかと思います。

そんな、旅とリンクするような小説(特にロードノベル)をまとめました。

ロードノベル 14冊

旅気分を味わえるロードノベルを中心にまとめました。

「ザ・ロード」 コーマック・マッカーシー(著)

ピュリッツァー賞受賞作

ノーベル文学賞候補に何度も挙がり、アメリカ作家の中で「最もノーベル文学賞作家に近いのではないか」と言われている作家の不朽の名作ロードノベルです。

荒れ果てた大陸を漂流する親子の旅路

映画「ノーカントリー」の原作者としても知られています。

 

「オン・ザ・ロード」 ジャック・ケルアック(著)

オン・ザ・ロード
Kawadeshobo Shinsha/Tsai Fong Books
発売日:2010/6/4

ケルアックの名作とも言われている1冊です。

大陸アメリカを車で突っ走るロードノベルです。

カウンターカルチャー花開く時代の50年代~60年代。作家と親友の2人は、自由を求めてアメリカ大陸を車で疾駆する。

行程は、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、パターソンなど。

 

「11月に去りし者」 ルー・バーニー(著)

11月に去りし者
ハーパーコリンズ・ジャパン
発売日:2019/9/17

英国推理作家協会(CWA)賞 イアンフレミングスチール・ダガー賞

2020年(第11回)「翻訳ミステリー大賞」受賞

翻訳ミステリー大賞では、ドン・ウィンズロウの「ザ・ボーダー」やアンソニー・ホロヴィッツの「メインテーマは殺人」を抑えての受賞。

ニューオリンズに始まり、ルート66を通り、セドナのあるフラッグスタッフに寄り、ラスベガスへと向います。

途中で立ち寄るのがモーテルやダイナーで、アメリカの雰囲気(空気感)を感じられるクライムロードノベルです。

 

「東の果て、夜へ」 ビル・ビバリー(著)

CWA(英国推理作家協会)のゴールドダガー賞(最優秀長篇賞)ほか、3冠達成

「このミステリがすごい!2018年版」第3位

少年の成長物語でもあるクライムロードノヴェルです。

LA(ロサンゼルス)からウィスコンシンへ2000マイルに及ぶ長い旅。仲間と共に、標的の裏切り者を殺しに行くために・・

 

「拳銃使いの娘」 ジョーダン・ハーパー(著)

アメリカ探偵作家クラブ(エドガー賞)最優秀新人賞

「このミステリーがすごい!2020年版」第2位

11歳のポリーの前に、刑務所帰りの実の父親が突然現れる。ギャング組織を敵に回した父親は、自らと娘の命を守るため逃亡の旅に出るが・・

 

「ひとり旅立つ少年よ」 ボストン・テラン(著)

「bookaholic認定2019年度翻訳ミステリー・ベスト10」 第3位

少年の冒険譚であり、成長物語でもあります。

1850年代のアメリカ、南北戦争などの歴史的背景と奴隷制度(人種差別)絡みのロードノベル

ブルックリンからオハイオ、シンシナティ、ケンタッキー、ルイビルを経て、中西部を横切り目的地ミズーリまでを辿る

比較的薄い冊子ながら重厚なテーマを含んでいて、しっかり読める小説



「夕陽の道を北へゆけ」 ジャニーン・カミンズ(著)

メキシコ~アメリカまで。ロードノベルらしい作品。

麻薬カルテルの力の及ばない北を目指す。

メキシコのアカプルコ。書店を経営し、幸せに暮らすリディアの日々が麻薬カルテルにより親族16人を殺されて一変する。たった1人生き残った息子を連れて、貨物列車の屋根に飛び乗りアメリカへ!?・・

 

「父を撃った12の銃弾」 ハンナ・ティンティ(著)

アメリカ探偵作家クラブ(エドガー賞)最終候補作

成長小説であり、クライムサスペンスですが、結果的に雄大なロードノベルのような雰囲気があります。

娘の現代の物語と父の銃痕にまつわる過去の話。アラスカの大氷河
アリゾナのソノラ砂漠ワイオミングの大平原西海岸のホイッドビー島など、北米大陸の美しい自然描写。

2021年(春)序盤でありながら、早くも「年末のランキングには上位に来るのではないか!?」とも言われています。

 

「アルケミスト」 パウロ・コエーリョ(著)

ブラジルの作詞家・小説家のパウロ・コエーリョによるロードノベル

スピリチュアル小説とも言われています。

羊飼いの少年がアンダルシア~エジプトのピラミッドに向けて旅に出ます。アフリカの砂漠を越え、その過程の中で人生の知恵を学んでいく..

著者の他の作品に「星の巡礼」など。

 

「メイスン&ディクスン」 トマス・ピンチョン(著)

アメリカを南北に分断する国境線「メイソン&ディクソン線」を測量するため旅立つ珍道中(ロードノベル)

実在した天文学者チャールズ・メイスンと測量士、アマチュア天文学者のジェレマイア・ディクスンの2人の名がついた境界線は、南北戦争時代の北部と南部の州の間の分割のラインとなった。

ピンチョン作品の中では比較的、読みやすい小説だと言われています。

 

「戦場のアリス」 ケイト・クイン(著)

戦場のアリス
ハーパーコリンズ・ ジャパン
発売日:2019/3/15

全米100万部突破

第一次大戦下、暗躍した伝説の女スパイを題材にした歴史ミステリー

いとこを戦時中、殺された理由をフランスで探す若い女性。同行している年配の女性が戦時中に経験したスパイ活動と関わった人達。2つの話が交互に語られます。

題名や題材が歴史ミステリーの印象が強くなっていますが、フランス北部のロードノベル感も強い作品です。

 

「荒野へ」 ジョン・クラカワー(著)

映画「イントゥ・ザ・ワイルド」の原作。ノンフィクション

厳寒のアラスカでの青年の死。全米に波紋を呼んだ話題。青年は、何故、アラスカの荒野でひとり死んだのか!?

 

「脱出記」 スラヴォミール・ラウイッツ(著)

12カ月間、6500キロの過酷な行程のノンフィクション小説

映画化もされています。

第2次大戦中、無実の罪でシベリア収容所に入れられた主人公が脱走。飢え、脱水、蛇やサソリの恐怖と戦いながら過酷な行程を行くが..

実話ですが小説風。シベリアからインドまで、モンゴルのゴビ砂漠を通過し、ヒマラヤを越えて歩いた男達の物語。

 

「深夜特急」 沢木 耕太郎(著)

言うまでもなく有名な、ユーラシア大陸を横断する不朽の紀行小説

香港から始まり、ロンドンまで1~6巻の文庫になっています。

バックパッカー旅小説ですが、ロードノベル的な要素も!?



旅系小説 5冊

 

「逃亡派」 オルガ・トカルチュク(著)

2018年度のノーベル文学賞受賞作家、ポーランド作家の小説です。

ポーランド最高峰の「ニケ賞」受賞作

場所も時間もバラバラなエピソードが並行して進む斬新な紀行文学。

旅をテーマとした116の断章を集めたエピソード

 

「容疑者の夜行列車」 多和田 葉子(著)

芥川賞作家で、全米図書賞翻訳書部門やドイツのクライスト賞なども受賞している著者の旅小説

13章の短編連作からなる夜行列車の旅。

行き先は、ヨーロッパ、東欧、インド、北京、ウラジオストクなど..

 

「LESS(レス)」 アンドリュー・ショーングリア(著)

レス
早川書房
発売日:2019/8/20

ピュリツァー賞(文学部門)受賞作 

ピュリツァー賞を喜劇が受賞するのは珍しいそうです。

ニューヨーク、ベルリン、パリ、モロッコ、京都と様々な出会いがありながらも旅をする物語。

50歳目前の作家アーサー・レスが、元恋人の結婚式に出ない口実を作るため旅に出る.. 世界中の文学イベントを回る旅を思いつくが..

比較的薄い本で読みやすいので、いっき読みも可能です。

 

「シャンタラム」 グレゴリー・デイヴィッド ロバーツ(著)

インドのムンバイを舞台にした自伝に近い冒険小説

オーストラリアの刑務所を脱走した著者と同じく、ムンバイに辿りつく主人公。マフィアとの出会い、医師を偽りスラムでの病気治療、刑務所収監など、波乱万丈な物語。

バックパッカーやハリウッドセレブにも人気が高い小説です。

 

「旅のラゴス」 筒井 康隆(著)

SF旅小説

ひたすら旅を続ける主人公ラゴス。生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か!? さまざまな経験と人との出会い。

爽快感があり、読後感も良い1冊

 

おまけ!?

テーマが「世界一周」の小説をご紹介します。

「80日間世界一周」 ジュール・ベルヌ(著)

有名過ぎるほど有名な冒険小説ですが、ジュール・ベルヌの傑作です。

1872年、英国貴族のフォッグ卿が80日間で世界一周できるかどうかを友人と賭けをします。

汽船、列車、象、そりなど、あらゆる乗り物を使い、旅をする爽快な気分が味わえます。

 

11月に去りし者 【あらすじ&レビュー】

「11月に去りし者」 ルー・バーニー(著)

ルーバーニー3.5

作者のルー・バーニーは、クライムノベルの大御所エルモア・レナードの影響を色濃く受けているそうです。

あらすじ

物語は、1963年のニューオリンズを舞台に始まります。

ケネディ大統領が暗殺された1963年11月、主人公は実在したニューオリンズの犯罪組織のボス「カルロス・マルチェロ」から逃げなければいけない状況に陥る。

懇意にしていたラスベガスのギャングのボス、「ビッグ・エド・ツィンゲル」のところへ向かうが・・

レビュー

ロードノベル、クライムノベルとして、まあまあ面白かったです。

思った以上に車で移動の行程での話(時間?)が中心で、完全なロードノベルだと感じました。ダラス、テキサス、ヒューストンなど

ニューオリンズでの出来事を皮切りに、車で西へ向かう主人公とそこに絡んでくる母娘との出会いと恋愛。追っ手の殺し屋の存在。三者三様。

ニューオリンズのギャングのボス「カルロス・マルチェロ」は、ケネディ暗殺の黒幕という説もあり実在

先行き見えない感じは良く、サスペンス的な面白さもあります。

ただ、中盤から展開が多くない割には、終盤の展開まで少し冗長かな!?とも思いました。

ダイナー、モーテル、ジャズなど黒人ミュージックの話題も所々にあり、アメリカ作家らしい(文脈など)雰囲気を感じる作品でした。

 

「海岸の女たち」 トーヴェ・アルステルダール(著)

海岸の女たち3.0

ヨーロッパを舞台にしたサスペンス。

スペインの海岸に始まり、フランスやポルトガル。アメリカから来た主人公の女性は、失踪した夫を探しヨーロッパで探しまわります。

レビュー

内容に対して分量が多く、後半くらいから冗長に感じ、読了するのが大変でしたが、不法移民問題が参考になりました。

アフリカからジブラルタル海峡を渡りヨーロッパへやってくる移民事情など。

消息不明の旦那を主人公が探し回るうち、自分自身のルーツやヨーロッパの闇が見えてきます。

 

「世界の国ごとの小説」もまとめています。

 

「SF小説のおすすめ名作15選」の記事も書いています。

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