江戸川乱歩賞の歴代の受賞作品を掲載しています。
1954年、日本推理作家協会(旧:日本探偵作家クラブ)により、探偵小説を奨励するために創設されました。
作家、江戸川乱歩の寄付を基金とした文学賞です。
2024年(第70回)受賞作
「遊廓島心中譚(ゆうかくじましんじゅうがたり)」 霜月流(著)
幕末日本。町娘・伊佐のもとに、父・繁蔵の訃報が伝えられる。その木挽き職人の父には、町娘を殺した容疑がかけられていた..伊佐は、父の無実と死の真相を確かめるべく、遊廓島に乗り込む。そこで、「遊女殺し」の異名を持つ英国海軍の将校・メイソンと出会う。伊佐は、メイソンの力を借りながら、事件の真相に近づいていくが!?・・
「フェイク・マッスル」 日野 瑛太郎(著)
フェイクが氾濫する時代の真実の物語
人気アイドルの大峰颯太は、ボディービル大会の上位入賞を果たす。しかし、SNS上で「短期間であの筋肉ができるわけがない」と炎上してしまう。。ドーピングの疑いがかかる中、大峰はパーソナルジムを六本木にオープンする。新人記者の松村健太郎は、ドーピング疑惑を引き出そうとするが!?・・
2023年(第69回)受賞作
「名探偵コナン」「特命係長 只野仁」などの脚本を手がける作家の受賞。
「蒼天の鳥」 三上 幸四郎(著)
大正時代を描いた歴史活劇ミステリ
大正13年、鳥取県鳥取市。女流作家、田中古代子は、内縁の夫・涌島義博と娘・千鳥と共に、東京への引っ越し予定を立てていた。その直前に、活動写真「兇賊ジゴマ」を観るため、劇場「鳥取座」に向かう。しかし、場内が火事になり、古代子と千鳥は、煙に包まれる「本物」の「兇賊ジゴマ」を見る。。ジゴマはひとりの男を刺殺し、逃亡するが!?・・
実在の作家・田中古代子さんをモデルに、関東大震災など大正期を描く。
【歴代受賞作品】一覧
「此の世の果ての殺人」 荒木 あかね(著)
超新生の本格ミステリ
史上最年少での受賞とのことです。
日本に小惑星「テロス」が衝突すると発表され、世界は大混乱に陥る。
一方、主人公の小春は自動車の教習を受け続けるが、教習車のトランクから女性の死体が見つかる。。元刑事で教官のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始めるが!?・・
2作品の受賞は、第57回(2011年)以来、10年ぶりとなりました。
「老虎残夢」 桃ノ雑派(著)
2021年9月16日に発売されました。
湖上の楼閣を舞台にした孤島ミステリ。南宋時代の武侠。中国ミステリであり、密室ミステリ。
本格推理小説の趣向のある1冊です。
「北緯43度のコールドケース」 伏尾 美紀(著)
2021年10月6日に発売されています。
38歳女性警察官の葛藤。北海道を舞台に未解決事件などの再捜査を始めるが!?・・
「わたしが消える」 佐野 広実(著)
松本清張賞受賞作家の社会派ミステリー
387編の中から最終候補作4編が絞られ、受賞作が決定しました。
「ノワールをまとう女」 神護 かずみ(著)
「到達不能極」 斉藤 詠一(著)
受賞作なし
「QJKJQ」 佐藤 究(著)
クライムノベル「テスカトリポカ」で直木賞を受賞した作家の作品です。
その後も、「爆発物処理班の遭遇したスピン」などで高評価を受けています。
「道徳の時間」 呉 勝浩(著)
2020年の日本推理作家協会賞を「スワン」で受賞した作家の作品です。
「爆弾」は、【2023年版】このミステリがすごい!【国内篇】第1位となりました。
「闇に香る嘘」 下村敦史(著)
「サハラの薔薇」や新作「ガウディの遺言」など、スペイン方面の作品を精力的に発表している下村敦史さんの受賞作です。
「襲名犯」 竹吉優輔(著)
「カラマーゾフの妹」 高野 史緒(著)
カラマーゾフ家をめぐるメタフィクション
世界文学の金字塔「カラマーゾフの兄弟」ドストエフスキー(著)には、書かれていない第二部がある!?・・
「よろずのことに気をつけよ」 川瀬七緒(著)
「完盗オンサイト」 玖村 まゆみ(著)
「再会」 横関 大(著)