ガラスの鍵賞を受賞した作品を一覧で掲載しています。
スカンジナビア半島(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド)の3ヶ国にアイスランド、デンマークを加えた5ヶ国による文学賞。
北欧のミステリ小説で最高の文学賞と言われている「ガラスの鍵賞」受賞作には、北欧ミステリの名作が多く選ばれています。
ガラスの鍵賞とは!?
ガラスの鍵賞とは、北欧の文学賞の中で最も権威がある賞です。
別名:「スカンジナヴィア推理作家協会賞」と言われることもあります。
北欧5ヶ国(アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、デンマーク)の最も優れた推理小説に贈られる文学賞です。
【ガラスの鍵賞】歴代受賞作一覧
2023年 受賞作
「The Last Grudge」 Max Seeck(著)
WINNER OF THE GLASS KEY AWARD 2023 FOR THE LAST GRUDGE
ベストセラー作家によるヘルシンキ警察の暴力犯罪課が活躍するミステリ
フィンランドで人気の作家が受賞しました。
2021年 受賞作
「忘れたとは言わせない」 トーヴェ・アルステルダール(著)
スウェーデン推理小説アカデミー最優秀ミステリ賞とのW受賞作
23年前、凶悪事件を自白した14歳の少年が釈放される。その当日、事件が起き、少年の父親が死体で発見される。。捜査が進むうち、過去の別の事件が浮き彫りになるが!?・・
アメリカでテレビ化も決定とのことです。
2020年 受賞作
「The Shadow hunter」 Camilla Grebe(著)
2018年にも受賞のスウェーデン作家、カミラ・グレーべの著作が受賞しています。
邦訳はされていません。
2019年 受賞作
「娘を呑んだ道」 スティーナ・ジャクソン(著)
[2018年] スウェーデン推理作家アカデミー「最優秀犯罪小説賞」受賞
デビュー作でのガラスの鍵賞受賞。
スウェーデン北部の村を舞台に風土を感じるミステリ。
3年前に失踪した17歳の少女、リナ。現在でも娘の捜索を単独で続ける父親。一方、母親と引っ越してきたメイヤ。彼女もまたリナが失踪した場所の近くで行方不明になるが!?・・
2018年 受賞作
「After She’s Gone」 Camilla Grebe(著)
2020年と併せて2度受賞しているカミラ・グレーべ(スウェーデン作家)の著作です。 邦訳はされていません。
2017年 受賞作
「Quicksand」 Malin Persson Giolito(著)
スウェーデン作家の作品です。邦訳はされていません。
2016年 受賞作
「樹脂」 エーネ・リール(著)
「デンマーク推理作家アカデミー賞」と合わせて2冠に輝いたミステリ
デンマークの僻地、ゴミ屋敷で育つ少女リウ。隔絶された世界で一家はどうなるのか!?・・
異様な環境、両親の愛、北欧ミステリらしく陰鬱したムード漂うスリラー
2015年 受賞作
「楽園の世捨て人」 トーマス・リュダール(著)
大西洋に浮かぶカナリア諸島。
母国デンマークを離れ、この地で暮らす元タクシー運転手兼ピアノ調律師の主人公エアハートは海岸の車から幼児の死体を発見する。。観光産業への影響からことをうやむやにしようとする警察。。エアハートは真相を探るが・・
2014年 受賞作
「最後の巡礼者」 ガード・スヴェン(著)
「リヴァートン賞」「マウリッツ・ハンセン新人賞」なども受賞し、北欧のミステリ賞で3冠の警察小説
2003年、第二次世界大戦の英雄の死体が自宅で見つかる。ノルウェーの貿易相まで登りつめた人物は何故殺されたのか!?・・
ナチスの鉤十字が刻まれたナイフが凶器として手掛かりだが!?・・
2013年 受賞作
「猟犬」 ヨルン・リーエル ホルスト(著)
「マルティン・ベック賞」「ゴールデン・リボルバー賞」などと合わせ3冠受賞の警察小説
ノルウェー作家による北欧ミステリ賞独占の警察小説。
17年前の殺人事件を指揮していた刑事が責任を問われて停職処分に・・真犯人は誰なのか!? ひとり真相を追うが、新たな事件が!?・・
2012年 受賞作
「7人目の子」 エーリク・ヴァレア(著)
デンマークの北欧サスペンス
児童養護施設の秘密など、北欧らしいテーマを含んだミステリ。
孤児院の秘密とは!?・・
2011年 受賞作
「許されざる者」 レイフ・GW・ペーション(著)
英国推理作家(CWA)協会賞インターナショナルダガーなど、5冠に輝く警察小説。
スウェーデンミステリ界の重鎮レイフ・GW・ペーションの代表作的作品
脳梗塞で倒れ、麻痺が残る元国家犯罪捜査局の長官ヨハンソン。そんな彼の主治医が明かす秘密。。ヨハンソンは、25年前の事件を調べ直すが!?・・ 「時効」という司法制度を考えさせられるミステリ
2010年 受賞作
「特捜部Q -Pからのメッセージ-」 ユッシ・エーズラ・オールスン(著)
デンマーク警察小説シリーズの人気作品シリーズ第3弾
血文字で「助けて」と書かれた紙入りのボトルが海辺に流れ着く。誰が何のために!?・・
2024年現在、第9作目まで発売されており、最新作は「カールの罪状」です。
2009年 受賞作
「冬の灯台が語るとき」 ヨハン・テオリン(著)
「英国推理作家(CWA)協会賞」「スウェーデン推理作家アカデミー賞」と合わせて3冠に輝いた
スウェーデンから橋1本でつながるエーランド島。
そこに移住したヨアキムと家族。しかし、屋敷には次々と異変が!?・・北欧小説らしく猛吹雪の描写など、孤立した屋敷が舞台の本格ミステリ
2008年 受賞作
「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」 スティーグ・ラーソン(著)
ポリティカルサスペンスの金字塔的作品
北欧ミステリブームの火付け役「ミレニアム1~ドラゴンタトゥーの女」に続くシリーズ第3弾。
スティーグ・ラーソンの遺作で、3部作の完結名作。
リスベットの宿敵ザラチェンコの正体とは!?・・
2006年 受賞作
「ミレニアム1 ドラゴンタトゥーの女」 スティーグ・ラーソン(著)
北欧ミステリブームの発端となった故スティーグラーソンの北欧ミステリ
リスベットの壮大な物語の幕開け。
映画化もされています。
2005年 受賞作
「制裁」 アンデシュ・ルースルンド(著)
最優秀北欧犯罪小説賞と併せて受賞
多くの北欧ミステリで賞を獲っているスウェーデンの人気作家アンデシュ・ルースルンドのデビュー作
北欧ミステリの最高峰との声もある1冊です。
2003年 受賞作
「緑衣の女」 アーナルデュル・インドリダソン(著)
英国推理作家(CWA)賞 ゴールド・ダガー賞と併せて受賞
アイスランドの首都レイキャヴィク警察犯罪「エーレンデュル捜査官シリーズ」4作目
最近埋められたとは思えない人間の骨を男の子が拾う。付近には英米の軍のバラックなどもあったらしいが、近所の住民からは緑のコートの女の情報が入るが・・
過去と社会問題を絡めたミステリ
2002年 受賞作
「湿地」 アーナルデュル・インドリダソン(著)
英国推理作家(CWA)賞 ゴールド・ダガー賞と併せて受賞
レイキャヴィク警察犯罪「エーレンデュル捜査官シリーズ」3作目(1、2作目が邦訳されていないため)
おわりに
2002年以前にもジョー・ネスポ「ザ・バット 神話の殺人」やホーカン・ネッセル(未訳)など大物作家が受賞しています。
2020年と2018年には、「サンクトペテルブルクから来た指揮者」などの著者でもあるカミラ・グレーベが2度受賞しています。