海洋冒険ミステリのおすすめ小説をまとめています。
近年の新刊から古典的名作まで掲載しています。
海洋ミステリ
「名探偵と海の悪魔」 スチュアート・タートン(著)
英国推理作家協会スチール・ダガー賞候補
[2023年版] このミステリがすごい!【海外編】第4位
2020本格ミステリ・ベスト10で第2位を獲得した「イヴリン嬢は七回殺される」でデビューした作家の第2作目。
17世紀、バタヴィア(インドネシアの首都ジャカルタ)からオランダへ向かう東インド会社の帆船。航海中に起こる怪事件は悪魔の呪い!?・・
「豪華客船オリンピック号の殺人」 エリカ・ルース・ノイバウアー(著)
アガサ賞 最優秀デビュー長編賞受賞シリーズ 第3弾
「メナハウス・ホテルの殺人」に始まるシリーズ最新作
豪華客船オリンピック号に乗りこんだジェーン。英国政府情報員(エージエント)のレドヴァースの依頼だったが、目的はドイツのスパイを捜し出すこと。しかし、出航した日、ある女性の乗客が、夫が消えてしまったと騒ぎ始め!?・・
「帆船軍艦の殺人」 岡本 好貴 (著)
第33回(2023年)鮎川哲也賞 受賞作
海上の巨大な軍艦「密室」で起こる不可能犯罪
18世紀末、フランスと交戦状態の英国海軍は、兵士不足だった。戦列艦ハルバート号は強制微募の若者達を乗せ、北海を目指す。しかし、水兵が殺害される事件をきっかけに、不可解な連続殺人が発生し!?・・
「乗客ナンバー23の消失」 セバスチャン・フィツェック(著)
ハヤカワ「ミステリーが読みたい!2019年版【海外編】第3位
ドイツ人作家による海上ミステリーデビュー作
伏線が多く、先の読めない航海ミステリ。ニューヨークまでの逃げ場のない豪華客船内での殺人事件・・
ドイツのページに読了レビューも記載しています。
「遭難信号」 キャサリン・ライアン・ハワード(著)
謎解きを楽しめる衝撃のサスペンス
アイルランドの小さい町で脚本家を目指すアダム。海外出張に出かけた恋人のサラが音信不通になってしまう。。アダムは恋人を追い、地中海クルーズ船に乗り込むが・・ 千以上の客室がある豪華客船で予想外の真実が暴かれ!?--
「ブラッド・クルーズ」 マッツ・ストランベリ(著)
北欧のバルト海での船上ミステリ
北欧のバルト海を往復するフェリー。大勢の客を乗せ運航しているが、船上で惨劇が起こる!?・・ 外界から孤立した船上で起こるミステリ。
「タイタニック号の殺人」 マックス・アラン・コリンズ(著)
タイタニック号の華やかな社交の場で起こるミステリ
登場人物全員が実在の乗員乗客!
1912年4月、「運命の日」前夜の船上で殺人事件が起こる。推理作家フットレルは事件解決に調査を始めるが!?・・
注目!「鈍色幻視行」 恩田 陸(著)
「蜜蜂と遠雷」で本屋大賞を受賞した作家の最新作
船上ビブリオ航海ミステリ
謎と秘密を乗せて、長い航海が始まるーー
小説家の蕗谷梢は、夫の雅春と共にクルーズ旅行に参加する。そこには、呪われた小説と言われる「夜果つるところ」の関係者が一堂に会している。船上では、漫画家ユニット、映画プロデューサーなどが、取材に応える。そして新事実や新解釈が出てくるが!?・・
併せて読みたい関連小説の「夜果つるところ」も発売されています。
「密航者」 ジェイムズ・S・マレイ(著)
船上ミステリ
連続殺人事件の陪審員を務めたマリア。休暇をとり、船の旅に出るが、船上で次々に人が殺され!?・・
「運命の時計が回るとき ロンドン警視庁未解決殺人事件特別捜査班」 ジェフリー・アーチャー(著)
巨匠、ジェフリー・アーチャーの英国警察小説シリーズ最新作
ロンドン警視庁のウィリアム・ウォーウィックは、スコットランドヤード警視総監への道を突き進。そんな彼が休暇で乗った豪華客船で、老大富豪が死体で見つかる。ウィリアムは、真相究明に乗り出す。一方、留守をする同僚達は、5件の未解決事件の再捜査を始め!?・・
「憐れみをなす者」 ピーター・トレメイン(著)
修道女フィデルマシリーズの第8作目
修道女フィデルマが巡礼船の事件を捜査する!?・・
7世紀アイルランド、王の妹で弁護士の修道女フィデルマは、巡礼の船旅に出る。
その船で、巡礼の一員の修道女が行方不明に。海に落ちたと思われていたが、船室には血だらけの衣が!?・・
「ナイルに死す」 アガサ・クリスティー(著)
アガサ・クリスティの船上ミステリ
ナイル川をさかのぼるクルーズ船の客室で殺人が発生。エキゾチックなエジプトの風景と共にポアロが犯人を暴き出す!?・・
バカンス気分も味わえる船上ミステリー
「名探偵と海の悪魔」あらすじ&レビュー
17世紀、オランダ東インド会社のザーンダム号の航行中に起きる怪事件!? 出航前から起きる不吉な事件と次々に起きる事件は悪魔の仕業!?過去の出来事も絡めながら進む本格海洋ミステリ小説
レビュー
骨太の本格ミステリという感じで面白かったです。
航行中の怪事件を起こす悪魔の正体や<愚物>と言われる積荷の中身など多くの謎があり、グイグイ引き込まれます。
17世紀初頭の魔女狩り最盛期など、村八分や不信の感覚が根強い時代背景や過去の出来事も絡めつつ。
《17人会》とは、オランダ東インド会社の最高議会で、世界的にも最も権力があったらしい..
オランダ東インド会社でのそれぞれの立場や豊富なキャラクターと共に、悪魔の正体が全くわからない感じです。
プロットが緻密で飽きさせない展開でした。
客室の位置など、船体のどの箇所で事件が起きているかわかる挿絵があります。
後半になってくると先が気になる怒濤の展開となります。
悪魔の正体も意外性があり、ミステリとしても海洋冒険小説としても、ちょっとした歴史系小説としてもおすすめだと感じました。