【海洋・船上ミステリ】おすすめ10冊

海洋船上ミステリ

海洋冒険ミステリのおすすめ小説をまとめています。

近年の新刊から古典的名作まで掲載しています。

海洋ミステリ

「名探偵と海の悪魔」 スチュアート・タートン(著)

英国推理作家協会スチール・ダガー賞候補

[2023年版] このミステリがすごい!【海外編】第4位

2020本格ミステリ・ベスト10で第2位を獲得した「イヴリン嬢は七回殺される」でデビューした作家の第2作目。

17世紀、バタヴィア(インドネシアの首都ジャカルタ)からオランダへ向かう東インド会社の帆船。航海中に起こる怪事件は悪魔の呪い!?・・

 

「乗客ナンバー23の消失」 セバスチャン・フィツェック(著)

ハヤカワ「ミステリーが読みたい!2019年版【海外編】第3位

ドイツ人作家による海上ミステリーデビュー作

伏線が多く、先の読めない航海ミステリ。ニューヨークまでの逃げ場のない豪華客船内での殺人事件・・

ドイツのページに読了レビューも記載しています。

 

「遭難信号」 キャサリン・ライアン・ハワード(著)

遭難信号
東京創元社
発売日:2018/6/29

謎解きを楽しめる衝撃のサスペンス

アイルランドの小さい町で脚本家を目指すアダム。海外出張に出かけた恋人のサラが音信不通になってしまう。。アダムは恋人を追い、地中海クルーズ船に乗り込むが・・ 千以上の客室がある豪華客船で予想外の真実が暴かれ!?--

 

「ブラッド・クルーズ」 マッツ・ストランベリ(著)

北欧のバルト海での船上ミステリ

北欧のバルト海を往復するフェリー。大勢の客を乗せ運航しているが、船上で惨劇が起こる!?・・ 外界から孤立した船上で起こるミステリ。

 

「タイタニック号の殺人」 マックス・アラン・コリンズ(著)

タイタニック号の華やかな社交の場で起こるミステリ

登場人物全員が実在の乗員乗客!

1912年4月、「運命の日」前夜の船上で殺人事件が起こる。推理作家フットレルは事件解決に調査を始めるが!?・・

 

注目!「鈍色幻視行」 恩田 陸(著)

「蜜蜂と遠雷」で本屋大賞を受賞した作家の最新作

船上ビブリオ航海ミステリ

謎と秘密を乗せて、長い航海が始まるーー

小説家の蕗谷梢は、夫の雅春と共にクルーズ旅行に参加する。そこには、呪われた小説と言われる「夜果つるところ」の関係者が一堂に会している。船上では、漫画家ユニット、映画プロデューサーなどが、取材に応える。そして新事実や新解釈が出てくるが!?・・

 

併せて読みたい関連小説の「夜果つるところ」も発売されています。

 

「密航者」 ジェイムズ・S・マレイ(著)

密航者
早川書房
発売日:2024/3/6

船上ミステリ

連続殺人事件の陪審員を務めたマリア。休暇をとり、船の旅に出るが、船上で次々に人が殺され!?・・

 

「運命の時計が回るとき ロンドン警視庁未解決殺人事件特別捜査班」 ジェフリー・アーチャー(著)

巨匠、ジェフリー・アーチャーの英国警察小説シリーズ最新作

ロンドン警視庁のウィリアム・ウォーウィックは、スコットランドヤード警視総監への道を突き進。そんな彼が休暇で乗った豪華客船で、老大富豪が死体で見つかる。ウィリアムは、真相究明に乗り出す。一方、留守をする同僚達は、5件の未解決事件の再捜査を始め!?・・

 

「憐れみをなす者」 ピーター・トレメイン(著)

修道女フィデルマシリーズの第8作目

修道女フィデルマが巡礼船の事件を捜査する!?・・

7世紀アイルランド、王の妹で弁護士の修道女フィデルマは、巡礼の船旅に出る。

その船で、巡礼の一員の修道女が行方不明に。海に落ちたと思われていたが、船室には血だらけの衣が!?・・

 

「ナイルに死す」 アガサ・クリスティー(著)

アガサ・クリスティの船上ミステリ

ナイル川をさかのぼるクルーズ船の客室で殺人が発生。エキゾチックなエジプトの風景と共にポアロが犯人を暴き出す!?・・

バカンス気分も味わえる船上ミステリー



「名探偵と海の悪魔」あらすじ&レビュー

名探偵と海の悪魔4.5

17世紀、オランダ東インド会社のザーンダム号の航行中に起きる怪事件!? 出航前から起きる不吉な事件と次々に起きる事件は悪魔の仕業!?過去の出来事も絡めながら進む本格海洋ミステリ小説

レビュー

骨太の本格ミステリという感じで面白かったです。

航行中の怪事件を起こす悪魔の正体や<愚物>と言われる積荷の中身など多くの謎があり、グイグイ引き込まれます。

17世紀初頭の魔女狩り最盛期など、村八分や不信の感覚が根強い時代背景や過去の出来事も絡めつつ。

《17人会》とは、オランダ東インド会社の最高議会で、世界的にも最も権力があったらしい..

オランダ東インド会社でのそれぞれの立場や豊富なキャラクターと共に、悪魔の正体が全くわからない感じです。

プロットが緻密で飽きさせない展開でした。

名探偵と海の悪魔

客室の位置など、船体のどの箇所で事件が起きているかわかる挿絵があります。

後半になってくると先が気になる怒濤の展開となります。

悪魔の正体も意外性があり、ミステリとしても海洋冒険小説としても、ちょっとした歴史系小説としてもおすすめだと感じました。