ビブリオミステリとは、本(書籍)が題材のミステリのことを言います。
図書館、出版社、本屋、古書店など、様々な場所が舞台や推理作家などの小説家が絡んだ小説があります。
ビブリオ(Biblio)とは、古代ギリシア語で「書物」を意味するそうです。
国内作家のビブリオミステリ
「本と鍵の季節」 米澤 穂信(著)
直木賞作家による青春図書室ミステリ
「黒牢城」で2021年直木賞を受賞し、「王とサーカス」ではこのミステリがすごい!2016年版【国内編】第1位を獲得している作家の作品。
高校2年で図書委員の堀川次郎は、松倉詩門と図書室で当番を務めている。しかし、彼と付き合うようになってからおかしなことが増えた。。開かずの金庫、亡くなった先輩が読んだ最後の本・・ 図書委員の男子コンビが挑む謎解きミステリ。
「定価のない本」 門井 慶喜(著)
「銀河鉄道の父」で直木賞を受賞した著者による古書店ミステリ
古書店街として有名な神田・神保町。終戦から間もない時期、崩落した古書に押し潰され、ひとりの古書店主が死んだ・・ 古い付き合いの古書店主、琴岡庄治は事後処理を引き受けるが!?・・
出版社とも図書館とも違う、彼らにしか出来ない方法で書物を守る古書店の人々ーー
2023年映画化も決定しています。
「ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~」 三上 延(著)
ビブリオ・ミステリの先駆け的存在のライトミステリシリーズ
累計700万部の大人気古書ミステリ
鎌倉の片隅で営業している古本屋「ビブリア古書堂」。古本屋のイメージに合わない若く綺麗な女性の店主。極度の人見知りだが、古書の知識が凄く、古書にまつわる謎と秘密を解き明かしていく・・
過去にテレビドラマ化もされています。
「ビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道~」 三上 延(著)
ビブリア古書堂シリーズの最新作 第4弾
夏目漱石・名著の秘密
戦中に、鎌倉の文士達が立ち上げた貸本屋「鎌倉文庫」。1,000冊あったと言われる貸出本が見つかったのは数冊。残りはどこにあるのか!?・・ 行方を捜す依頼は、昭和、平成、令和のビブリア古書堂の娘達に受け継がれて!?ーー
3つの世代を超えて紐解く、鎌倉文庫の謎!?ーー
「図書館の殺人」 青崎 有吾(著)
〈裏染天馬シリーズ〉第4弾
9月の朝、風ヶ丘図書館で男子大学生の死体が発見される。。閉館中の館内で山田風太郎の「人間臨終図巻」で撲殺された模様。現場にはダイイングメッセージが残されている。捜査を進めるうち、1冊の本と少女に辿り着くが!?・・
「古本屋探偵登場:古本屋探偵の事件簿」 紀田 順一郎(著)
本に関わる物語3編を収録 / 古本屋探偵の事件簿』分冊版
古書店店主・須藤康平は、神保町の一角で「本の探偵」の看板を掲げる。刊行後、半世紀に渡り、誰も目にしたことがない稀覯本「ワットオの薄暮」を巡り、神保町の猛者達が策略を練る!? ー 表題作
他、古書街を舞台にした「書鬼」、古書業界間の駆け引きを活写する「無用の人」など。
「夜の蔵書家:古本屋探偵の事件簿」 紀田 順一郎(著)
「古本屋探偵の事件簿」分冊版
本の街・神保町で古本屋を営む須藤。蔵書家から30年近く前に失踪した、ある人物を探してほしいと依頼される。その森田一郎という人物は、左翼劇団の俳優や中国のスパイだったという噂のある謎の男。須藤は、古書を糸口に探索に乗り出すが!?ーー
「ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 VIII 太宰治にグッド・バイ」 松岡 圭祐(著)
「高校事変シリーズ」で知られる著者のビブリオミステリ
太宰治の遺書とみられる文書が、75年ぶりに発見される。筆跡鑑定が進められるが、真贋判定の直前に鑑定人が不審死する。。太宰の遺書と事件には関連性が!?遺書は本物なのか!?・・
「ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 XI 誰が書いたかシャーロック」 松岡 圭祐(著)
人気ビブリオミステリ・シリーズ最新作
李奈は、ベストセラー作家になっても変わらない日々をおくっていた。コンビニバイトから自宅に帰ると、担当編集の菊池と小説家、優佳がいた。2人から「ある賞」の候補になったことを知らされる。さらに、英国大使館から、コナン・ドイル著「バスカヴィル家の犬」の謎の解明を依頼されるが!?・・
「ビブリオフィリアの乙女たち」 宮田 眞砂(著)
学園ビブリオミステリ
森鴎外「舞姫」や宮沢賢治「春と修羅」などの文学の解釈も!?・・
図書部員の文詠は、読書感応(サイコメトラー)の文学少女。幼馴染の花奏は、識字障害(ディスレクシア)。2人の探偵少女が本に秘められた謎を追う!?・・
海外作家のビブリオミステリ
「ボストン図書館と推理作家」 サラーリ・ジェンティル(著)
ボストン公共図書館での殺人事件を描く作中作
アメリカ最古の公共図書館、ボストン公共図書館。そこで起きる4人の男女の殺人事件を追う推理小説を執筆するハンナ。しかし、作中登場する作家志望のレオが暴走し!?・・
「ポケミス読者よ信ずるなかれ」 ダン・マクドーマン(著)
読者を待ち受けるものは困惑か!?狂喜か!?
嵐で、陸の孤島になった会員制クラブ。私立探偵、密室殺人、古今東西のミステリからの引用。本格ミステリの舞台として完璧かと思われたが!?・・
「ナッシング・マン」 キャサリン・R・ハワード(著)
「56日間」で、コロナ渦のアイルランドでのサスペンスを描いた作家の最新作
1冊の本が犯罪者を炙り出す!?ーー
連続殺人犯(ナッシング・マン)に家族を惨殺された12歳のイヴ。やがて聖人した彼女は、殺人鬼の正体を突き止めるため、「ナッシング・マン」というノンフィクション小説を出版する。犯人解明の執念で綴られた本が、犯人を追い詰める報復サスペンス。
「窓辺の愛書家」 エリー・グリフィス(著)
推理作家など小説家絡みの本格派謎解き推理小説
多くの作家の執筆に協力していた推理小説の「殺人コンサルタント」である90歳のペギーが死んだ。。不審に思った介護士のナタルカは、友人2人と真相を探りはじめる。一方、刑事ハービンダーも捜査を始め、関わりのある作家などを訪れるが!?・・ ペギーの部屋に来て1冊の推理小説を奪って消えた覆面の人物は!?・・
[2020年] アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞を受賞した「見知らぬ人」も怪奇小説作家R・M・ホランド絡みのミステリ。
「マーダー・ミステリ・ブッククラブ」 C・A・ラーマー(著)
ミステリ好き、クリスティ好きの姉妹、アリシアとリネットの読書会メンバー募集に応えてきたのは、図書館司書、博物館勤務員、医師、主婦など。。しかし、2回目の読書会で主婦のバーバラが現れず、アリシアは捜し始めるが!?・・
「危険な蒸気船オリエント号:マーダー・ミステリ・ブッククラブ」も発売済み。
「野外上映会の殺人:マーダー・ミステリ・ブッククラブ」 C・A・ラーマー(著)
〈マーダー・ミステリ・ブッククラブ〉シリーズ第3弾
〈マーダー・ミステリ・ブッククラブ〉のメンバーは、アガサ・クリスティ「白昼の悪魔」を映画化した「地中海殺人事件」の野外上演会に参加する。上映後、ブッククラブの隣の女性が絞殺死体で発見される。。ブッククラブの面々は、調査を開始するが!?・・
「古書の来歴」 ジェラルディン・ブルックス(著)
2011年(第2回)翻訳ミステリ大賞 受賞作
歴史ミステリーの傑作
歴史好き、考古学好きにおすすめの一冊です。リアリティのあるストーリー展開とスケールの大きさ。時代と場所を超えて物語が展開します。
「図書室の死体」 マーティ・ウィンゲイト(著)
〈初版本図書館の事件簿〉シリーズ
本を愛する人におすすめのミステリ
イングランドの古都バースにある初版本協会のキュレーターである主人公。アガサ・クリスティなどの本の収集家だった故レディ・ファウリングが設立した協会だが、図書室には膨大なコレクションが所蔵されている。その図書室である日、文芸サークルメンバーの死体が発見されるが!?・・
シリーズ第2弾の「殺人は展示する:初版本図書館の事件簿」も発売になっています。
「図書館の死体」 ジェフ・アボット(著)
アガサ賞、マカヴィティ賞の最優秀新人賞
田舎町で図書館の館長を務めるジョーダン・ポティート。そんな彼の図書館で中年女性が死体で発見される。。被害者は、ジョーダンや彼の母親らの名前、聖書からの引用を記したメモを隠し持っていた・・ 容疑者となったジョーダンは犯人探しを始めるが!?・・
「雪山書店と嘘つきな死体:クリスティ書店の事件簿」 アン・クレア(著)
謎と雪が降り積もる書店のミステリ
故郷の雪山でミステリ好きの集う書店、ブック・シャレーを営むエリー。ある日、山腹と麓をつなぐゴンドラ内で死体が発見される。男は、直前に書店を訪れていて、クリスティの「春にして君を離れ」の初版本が残されていたが!?・・
「ウィンダム図書館の奇妙な事件」 ジル・ペイトン・ウォルシュ(著)
英国謎解きミステリの傑作
1992年の朝、ケンブリッジ大学の学寮に学寮長が駆け込んで来た。〈ウィンダム図書館〉で、学生の死体が発見されたとのことで。。テーブルの角に頭をぶつけたと見られるが、そばには古書が1冊・・ たんなる事故なのか!? それとも・・
「記憶書店 殺人者を待つ空間」 チョン・ミョンソプ(著)
ビブリオ系 韓国ミステリ
犯人は、この4人の中にいる!?--
残忍な男により妻と娘の命を奪われたユ・ミョンウ。未解決のまま15年が経過する。。そんな犯人が古書に異常な執着を持っていることがわかり、ユ・ミョンウは、犯人をおびき出すため、古書だけを扱う「記憶書店」を開店するが!?・・ そこに現れた4人の怪しい客ーー
「書架の探偵、貸出中」 ジーン・ウルフ(著)
巨匠の未完の遺作
E・A・スミスは、推理作家の生前の記憶を持つ「複生体」。図書館に収蔵され、書架に住む。母親と暮らす少女に貸し出された彼は、失踪した彼女の父親探しを頼まれる。そんな折、彼は、自身の古い〈版〉の死体を発見し!?・・
「クロームハウスの殺人」 ヘンリー・ウェイド(著)
探偵小説愛読者の大学講師ジェームズ・フリントが未解決事件に挑む
老齢の富豪を射殺した容疑で告発された男性は本当に殺したのか!?・・本に挟まれた1枚の写真が運命を狂わせる・・
「8つの完璧な殺人」 ピーター・スワンソン(著)
「そしてミランダを殺す」「だからダスティンは死んだ」などで知られる作家の最新作
ミステリ専門書店の店主マルコムのもとに、FBI捜査官が訪れる。かつてマルコムが店のブログリストに記載した「完璧な殺人」が登場する8作に似た殺人事件が起きているという・・ リストは「赤い館の秘密」「ABC殺人事件」「見知らぬ乗客」など。。 犯人は彼のリストを模倣しているのか!?