【音楽小説15選】ピアノ演奏、コンクール、作曲家ミステリなど

音楽小説

音楽や楽器、作曲家などに関係する小説をまとめています。

本屋大賞を受賞している純文学やミュージックミステリなど、幅広く音楽が関連する小説を掲載しています。

音楽がテーマの小説

「蜜蜂と遠雷」 恩田 陸(著)

[第156回] 直木賞 受賞作

【2017年】本屋大賞 受賞作

ピアノコンクールを舞台に、音楽と才能を描いた青春小説。

芳ヶ江国際ピアノコンクール。ここの覇者は「世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」というジンクスがあった。

自宅にピアノがない15歳の少年・風間塵。母の死の13歳以来、ピアノが弾けなかった20歳の栄伝亜夜。楽器店勤務でコンクール年齢制限ギリギリの28歳の高島明石。名門ジュリアード音楽院の19歳、マサル・C・レヴィ=アナトール。天才達による凌ぎ合いで優勝するのは誰か!?--

 

「羊と鋼の森」 宮下 奈都(著)

[2016年] 本屋大賞 受賞作

ピアノの調律師がテーマの成長小説

外村は、高校時代にピアノ調律師板鳥に出会い、調律の世界に魅せられる。恩師との交流や先輩、ピアノを愛する姉妹を通じて成長していくーー

美しい文章の小説。山崎賢人さん主演で映画化済みです。

 

「ラブカは静かに弓を持つ」 安壇 美緒(著)

【2023年】本屋大賞 第2位

スパイ×音楽小説

少年時代、チェロ教室の帰りのある事件以来、悪夢に苛まれてきた橘。ある日、上司から著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむため、音楽教室への潜入調査を命じられる。。橘は、身分を偽り、チェロ講師の浅葉の元に通い始めるが!?・・

武器はチェロ、潜入先は音楽教室ーー

 

「さよならドビュッシー」 中山 七里 (著)

2010年(第8回)このミステリがすごい!大賞 受賞作

音楽ミステリー

ドビュッシーの調べも美しいクラシックを聴きたくなる1冊。

ピアニストになることを夢みる遥。火事にあい、全身大やけどの怪我を負いながらもコンクール優勝を目指し、猛レッスンに励む。しかし、不吉な出来事と共に、殺人事件まで起こり!?・・ どんでん返しも。

 

「船に乗れ! 1 合奏と協奏」 藤谷 治(著)

青春音楽小説3部作の傑作

新生学園大学音楽科の創設者の祖父をもつ津島サトルは、プロのチェリストを目指し、エリート街道を突き進む筈だった。。しかし、芸高に落ち、新生学園大学付属高校に入学する。サトルはそこで、フルートを奏でる美少年の伊藤慧、ポニーテールの鮎川千佳。ヴァイオリン奏者、南枝里子などと出会うが!?・・

 

「夜想曲集:音楽と夕暮れをめぐる五つの物語」 カズオ・イシグロ(著)

ノーベル賞作家、カズオ・イシグロの音楽がテーマの作品群

5篇からなる短編集

ヴェネチアのサンマルコ広場で演奏するギタリストが見たアメリカのベテラン大物シンガーを描いた「老歌手」、サックス奏者が一流ホテルでのセレブレティとの数夜を回想する「夜想曲」など..

 

「放課後音楽室」 麻沢 奏(著)

放課後音楽室
スターツ出版
発売日:2017/10/28

放課後シリーズ3作目

舞台は、音楽室。高校2年生の理穂子は、ピアノのコンクールで何度も入賞を果たす「絶対優等生」。間もなく取り壊される旧音楽室で、コンクールのため、ピアノの練習を始める。そこに現れたのが、転校生の相良。彼に旋律を「表面的」と酷評された理穂子は、自分の中で何かが変わっていき!?-

 

「わたしは音楽で殴りたい:バンド百合小説」 毘沙門天ゆるいこ(著)

ひとりの天才が目覚めるまでを描いた音楽の物語

孤独な日々を過ごす文学女子のナギは、ある日を境に「ガールズロックバンドのボーカル」を務めることになってしまう。。経験も知識もゼロだが、苦悩の果てに自分だけのロックンロールを手に入れる!?--

 

「失われた手稿譜」 フェデリーコ・マリア・サルデッリ(著)

[2015年] ジョヴァンニ・コミッソ文学賞(小説部門)受賞作

ミステリー風のノンフィクション小説。

作曲家ヴィヴァルディの自筆楽譜が辿った数奇な運命の謎を追いかけます。

フィレンツェの音楽アカデミーで指導した経験や音楽学者、研究者としての業績がある著者ならではの作品と言えます。

 

「バイオリン狂騒曲」 ブレンダン・スロウカム(著)

名器ストラディヴァリウスの持ち主レイは、盗難事件により行方を辿るが!?ーー

自身のバイオリンに隠された真実に辿りつき!?・・

 

「死と乙女」 アリエル・ドルフマン(著)

死と乙女
岩波書店
発売日:2023/8/12

チリ発、傑作戯曲の新訳

独裁政権下、学生運動に加わるポーリナが誘拐、監禁され、過酷な拷問を受ける。その時に必ず流される音楽が、シューベルトの「死と乙女」だった。。10数年後、車が途中で故障した夫が、医師を名乗るロベルトという男に送られてくる。その声は「死と乙女」の音楽の中で、自分の精神を蹂躪した男の声だった!・・

 

「鐘は歌う」 アンナ・スメイル(著)

鐘は歌う
東京創元社
発売日:2018/11/21

[2016年] 世界幻想文学大賞 受賞作

近未来ディストピアSF、幻想文学の名作

鐘の音が支配する世界。孤児サイモンは、住み慣れた農場を離れ、ロンドンに向かった。そこで、奇妙な白い眼を持つ少年、リューシャンに出会う。文字の代わりに、音で意思疎通するが!?-- 音楽用語も多数。



音楽ネタもからむミステリ

「血の葬送曲」 ベン・クリード(著)

1951年、スターリン政権下のレニングラードを舞台にした警察小説

元ヴァイオリニストで人民警察の警部補ロッセルは、線路に並べられた5つの死体の奇妙な事件を捜査する。連続殺人犯を調べるうち、次第に、歌手や作曲家なども出てきて!?・・

 

「闇の牢獄」 ダヴィド・ラーゲルクランツ(著)

「ドラゴンタトゥーの女」などミレニアムシリーズの後半をスティーグ・ラーソンから受け継ぎ、「ミレニアム4~6」を執筆した作家の最新作

北欧ミステリの新境地

ストックホルムで起きた、サッカー審判員撲殺事件。捜査に参加した地域警官のミカエラは、心理学者のレッケと出会う。上流階級のレッケと移民のミカエラは事件の真実に迫るが!?・・

元ピアニストのレッケは、被害者の中に音楽の痕跡を見つけるが!?・・