夏を感じる小説を近年の作品でまとめました。
ロードノベルや青春ものなど、夏休み感満載の小説をまとめています。
主観で抽象的ですが、夏に読みたい小説という括りにしています。
《夏を感じる小説》一覧
「ぼくと初音の夏休み」 掌編小説(著)
小説投稿サイト「ノベルアップ+」2024年2月 総合1位
湘南を舞台にしたひと夏の物語
高校1年生の夏休み。逸見千尋は、変わり者の同級生、北條初音と浜辺で出くわす。千尋と初音、彼らを取り巻く人物たちの重い「過去」が次第に明らかになり!?・・
泣いて笑って一気読みできる1冊。
「君と夏が、鉄塔の上」 賽助(著)
青春ファンタジー小説の傑作!
鉄塔マニアの伊達は、中学最後の夏休みをダラダラ過ごしていた。登校日、同級性の帆月(ほづき)から「鉄塔のうえに男の子が座っている」と声をかけられる。次の日から、比奈山(ひなやま)も巻き込み、鉄塔の上に座る男の子の謎を解き明かそうとするが!?ー
夏の爽やかな景観が浮かぶ、夏休みの旅や恋愛を絡めた青春小説。
「夏色ジャンクション」 福田 栄一(著)
ミニバンで寝起きする青年、おちゃめな老人、ヒッチハイクで青森を目指すアメリカ娘の3人で東北方面の北へ向かう青春ロードノベル
3人の人生を乗せて走る熱い夏の1週間。
住まいを失った信之は、ちょっとした出会いから700万円を所持する老人・勇を山形まで送り届けることに!?・・
「夏へのトンネル、さよならの出口」 八目 迷(著)
第13回小学館ライトノベル大賞 ガガガ賞&審査員特別賞のW受賞
夏の田舎町が舞台の青春SF小説
高校生の男女が時空を超えるトンネルに挑む
海に面する田舎町・香崎。夏のある日、高校生の塔野カオルは、「ウラシマトンネル」という都市伝説を耳にする。中に入ると、欲しいものが何でも手に入るという。5年前に、最愛の妹・カレンを事故で亡くした彼は、あることを思いつくが!?・・
「夏の約束、水の聲」 椎名 寅生(著)
いっき読み必至の青春離島サスペンス
美しい海に囲まれた離島・玖輪島(くわじま)。客の出迎えを待つ民宿の息子・辰水(たつみ)の前に現れたのは、15歳の少女・沙織だった。沙織は、夜の入江で「人魚」と出会い、身体に「死の呪い」を受ける。辰水は、彼女の命を救えるのか!?ーー
ひと夏の恋と冒険を描いた青春サスペンス。
「グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船」 高野 史緒(著)
[2024年] 星雲賞 受賞作
ベストSF【国内篇】第1位
茨城県・土浦が舞台の青春SFの新たな金字塔
夏紀と登志夫。別々の2021年を生きる2人には、幼い頃「グラーフ・ツェッペリン号」を見たという記憶があった。そんな、夏紀のもとへ電子メールで思いがけない返信が届き!?・・
「かぞえきれない星の、その次の星」 重松 清(著)
笑いながら泣ける11の物語
出張で帰れなくなり、幼い娘と画面ごしに会話する父親。母を亡くし新しい母に戸惑う少年。転向をくり返し悩む少女。いじめを見て見ぬふりをしてしまった中学生。それぞれの現実を生きる人々!?ーー
「夏のカルテット」 眞島 めいり(著)
中1の夏休み。クラスも部活もバラバラな4人が結成した夏限定のバンドは、かけがいのない場所になっていき!?ーー
「サマーウォーズ」 岩井 恭平(著)
夏に読みたい爽やかな物語
田舎の風習や家族生活など、夏を感じる1冊。
数学の得意な高校2年生の健二は、夏休みの間だけ夏希先輩の実家で過ごすことになる。。そんな時、仮想空間OZでの人工知能「ラブマシーン」の暴走から世界崩壊の危機に巻き込まれていくが!?・・
「時をかける少女」 筒井 康隆(著)
映画化もされている不朽の青春SF小説
尾道の風景描写とともに、青い空、まぶしい太陽、入道雲、木々の緑、美しい夕暮れなど、夏を感じる1冊。
思春期の少女が体験した不思議な世界。。
「この夏の星を見る」 辻村 深月(著)
青春の感動作!
茨城県立砂浦第三高校の高校生・亜紗。天文部で活動するが、コロナ禍で活動が制限される。。渋谷区立ひばり森中学の中学生・真宙(まひろ)は、「長引け、コロナ」と日々念じている男子。長崎県五島列島の旅館の娘で高校生の円華(まどか)は、クラスメイトに天文台に誘われる。コロナ禍による緊急事態で、複雑な思いを抱える中高生達。やりきれない中、リモート会議を駆使し、天文部の生徒達は、全国で繋がっていき!?ーー
「夏の騎士」 百田 尚樹(著)
百田尚樹作には珍しい純文学系小説
43歳の主人公が小学6年生の夏(昭和最後の夏)を振り返る。。
秘密基地、友達、人間関係など、誰もが経験したような懐かしさと夏休みの雰囲気があります。
サスペンス要素も含みつつ・・ 百田版「スタンド・バイ・ミー」
少年達の経験と共に、大人でも昔の夏休みを思い出すような作品です。
「スキマワラシ」 恩田 陸(著)
直木賞・本屋大賞作家の新作
ひと夏の冒険を描くファンタジックミステリ
古道具店を営む兄弟の太郎と散多。物に触れると記憶が見えるという能力のある散多は、古いタイルから幼い頃に亡くした両親の姿を見る。。両親にまつわる謎と廃ビルで目撃された少女の都市伝説が交差し!?・・
「大延長」 堂場 瞬一(著)
甲子園での激闘を描く高校野球小説の名作
夏の甲子園決勝戦。公立の進学校・新潟海浜と甲子園の常連・東京の私立、恒正学園。延長15回でも決着がつかず、再試合に持ち越される。それぞれの過去や戦術が交錯し!?
熱い夏の激闘を描く人間ドラマ甲子園小説。
「海神の島」 池上 永一(著)
沖縄生まれの3姉妹が、沖縄、東京、鹿児島、福岡、山口、台湾を縦横無尽に疾駆する冒険小説です。
失われた「海神の秘宝」を巡り、海中考古学などロマンのある話です。
直木賞候補経験もある作家で、他作品に、2008年刊行の「テンペスト」があります。
「蝉かえる」 櫻田 智也(著)
[2021年] 日本推理作家協会賞受賞作
[2021年] 本格ミステリ大賞受賞作
本格推理小説五編の連作集。昆虫好きの青年が探偵として謎解きをする。
蝉やホタル、甲虫など、夏の虫になぞったタイトルと共に、生態系も。
ブラウン神父に次ぐ名探偵とも言われています。
「夢幻花(むげんばな)」 東野 圭吾(著)
柴田錬三郎賞 受賞作
東野圭吾作品の名作
入谷のアサガオ(朝顔)祭りなど、屋台と浴衣と合わせて夏の風情を感じる描写も。
花を管理しながら余生をおくる老人が殺される。。遺体の発見者で孫の梨乃がアップした「祖父の庭から消えていた”黄色い花”の情報」を見た警察庁の蒲生要介が近づいてくるが!?・・
禁断の花を巡る人間ドラマ。
「夜明けのパトロール」 ドン・ウィンズロウ(著)
クライムノベルの巨匠ドン・ウィンズロウのサーフィン探偵小説
南カリフォルニアのサンディエゴで探偵を営む主人公。
仕事よりもサーフィンを好み、サーフィンチームの面々とサーフライフを楽しむ。仕事の方では失踪したストリッパー探すことになるが!?・・
サンディエゴのPA(パシフィックビーチ)の歴史やサーフィンの発祥の流れなど、様々な情報を挟みつつ。
「天空の草原のナンサ」 ビャンバスレン・ダバー(著)
夏らしい草原が目に浮かぶような物語
モンゴル人女性監督による少女ナンサの成長と遊牧民の暮らし。
モンゴルの自然、風習、文化など。映画化もされています。
「自由研究には向かない殺人」 ホリー・ジャクソン(著)
〈ハヤカワ・ミステリマガジン〉ミステリが読みたい!【海外篇】第1位
イギリスの町を舞台にした謎解き青春ミステリ
主人公の女子校生が自由研究のテーマに選んだのは、5年前の少女失踪事件。。
夏休みの自由研究ではなく大学受験システムの自由研究ですが、ヤングアダルトにも人気のミステリ。
「八月の御所グラウンド」 万城目 学(著)
[2023年下半期] 直木賞 受賞作
感動の青春小説
京都。スポーツ✖青春の清々しい2篇
女子全国高校駅伝 ――方向音痴な女子高生が、都大路にピンチランナーとして挑む。8月のグラウンドで野球をする大学生。御所G(グラウンド)でたまひで杯に参加する。
「あの夏が教えてくれた」 アレン・エスケンス(著)
バリー賞など3冠の「償いの雪が降る」著者による青春ミステリ
ひと夏の青春物語
15歳の少年ボーディは、父を亡くし、母親と田舎町で暮らす。高校に馴染めず、友達もいない中、町で事件が起きる。隣人のホークのかつての部下の黒人女性が、不審な失踪を遂げる。ボーディーは、現実に悩みながらも成長するが!?--