ヒューゴー賞・ネビュラ賞と並び、スペキュレイティブ・フィクション（SF）、ファンタジー作品の３大賞と言われる【世界幻想文学大賞】の歴代受賞作をまとめています。
日本人では、2006年に、村上春樹が長編部門を受賞、2019年に、宮崎駿が生涯功労賞を受賞しています。
※ 邦訳（邦訳）されている作品のみ掲載しています。
世界幻想文学大賞 歴代受賞作
2021年 受賞作
短編集部 受賞
「おばちゃんたちのいるところ」 松田 青子（著）
愉快な怪談集
失業中の男に灯籠を売りつけるセールスレディ、子育て幽霊、八百屋お七や皿屋敷のお菊・・ 追い詰められた現代人のもとに、おばちゃん（幽霊）達がやってくる！？・・
2018年 受賞作
「翡翠城市（ひすいじょうし）」 フォンダ・リー（著）
「翡翠の街」が舞台のＳＦアジアン・ノワール
選ばれし者達の島、ケコン島。島の天然資源の翡翠からエネルギーを引き出すことで、怪力、医療など人知を超える能力を手に入れることができた。島の中心地ジャンルーンを仕切るコール家を中心に、縄張り争いが起きていたが事態は混沌とする状況へ！？・・
2017年 受賞作
「ホープは突然現れる」 クレア・ノース（著）
近未来SFサスペンス
16歳で、「他人から記憶されない体質」となってしまったホープ。泥棒で身を立てている。やがて、流行の自己啓発アプリ「パーフェクション」を巡る大きな陰謀に巻き込まれるが！？ーー
2016年 受賞作
「鐘は歌う」 アンナ・スメイル（著）
近未来ディストピアSF、幻想文学の名作
鐘の音が支配する世界。孤児サイモンは、住み慣れた農場を離れ、ロンドンに向かった。そこで、奇妙な白い眼を持つ少年、リューシャンに出会う。文字の代わりに、音で意思疎通するが！？－－
2015年 受賞作
「ボーン・クロックス」 デイヴィッド・ミッチェル（著）
壮大な６つの物語
15歳の家出少女だった、いたって普通の女の子・ホリー。彼女の人生を軸に様々な物語が展開する。1984年のイングランド、イラク、アメリカ、2043年のアイルランドまで。
2014年 受賞作
「図書館島」 ソフィア・サマター（著）
【英国幻想文学大賞】受賞作
デビュー作で４冠を達成した傑作本格ファンタジー
文字を持たない辺境に生まれた青年が、世界中の書物を収めた島に幽閉される。。あらゆる書物を収めた図書館のある島で、書かれた言葉を奉じる人々と語られた言葉を信じる人々の戦いに巻き込まれるが！？・・
姉妹編の「図書館島異聞 翼ある歴史」も発売済みです。
2013年 受賞作
「無限の書」 G・ウィロー・ウィルソン（著）
傑作SFファンタジィ
青年アリフは、中東の専制国家でハッカーとして生きる。ある日、政府の検閲官〈ハンド〉にハッキングされ、追われる身となる。別れた恋人から託された「謎の古写本」には、人間が知るべきでない知識が隠されているというが！？・・
2010年 受賞作
「都市と都市」 チャイナ・ミエヴィル（著）
英国ＳＦ協会賞 受賞作
ヒューゴー賞 / ローカス賞 / クラーク賞
〈ベジェル〉と〈ウル・コーマ〉の２つの都市国家。欧州で地理的にほぼ同じ位置を占める領土を有していた。ベジェルの警察ティアドール・ボルル警部補は、２国間で起こった殺人事件を追ううち、封印されていた歴史に足を踏み入れていく！？－－
2006年 受賞作
「海辺のカフカ」 村上 春樹（著）
村上春樹の描く不思議な物語
15歳の誕生日に、僕は遠い知らない街に行き、小さい図書館の片隅で暮らすようになった。古いライター、ナイフ、ポケットライト、姉と僕が並んで映った写真などを父の書斎から持ち出し・・
不思議なキャラ多数のミステリ風、幻想文学。
2005年 受賞作
「ジョナサン・ストレンジとミスター・ノレルＩ」 スザンナ・クラーク（著）
ヒューゴー賞、ローカス賞 受賞作
19世紀、ロンドン。１人の紳士が英国魔術を復活させようとしていた！？
2004年 受賞作
「ドラゴンがいっぱい！」 イーディス・ネズビット（著）
魔法物語の名手による傑作短編7編
王さまになったライオネルぼうやが、図書室から持ち出した本からドラゴンが出てきて大さわぎ・・ 国じゅうのありとあらゆるドラゴンでいっぱいになる話など、ドラゴンにまつわるお話多数！
2003年 受賞作
「人生の真実」 グレアム・ジョイス（著）
生と死を見つめる家族の物語
ヴァイン家の８人の女達に育てられることになった赤ん坊。フランクと名付けられた男の子は、風変わりな一族に囲まれて大きくなっていくー 彼だけの秘密の話相手「ガラスの中の男」と一緒に・・
「影のオンブリア」 パトリシア・A・マキリップ（著）
傑作ファンタジィ
世界で一番古く、美しい都・オンブリア。現実と影の世界が重なる街。大公ロイス・グリーヴの愛妾リディアは、宮殿を追いやられることになる。それは、２つの都を揺るがす陰謀の序章だった！？ーー
2002年 受賞作
「アースシーの風 ゲド戦記」 アーシュラ・K．ル＝グウィン（著）
アースシー世界を救うのは誰か！？・・
故郷の島ゴントで、妻、養女と共に静かな余生をおくるゲド。しかし、再び、竜が暴れだし緊張が高まる。。養女テハヌーは、王宮に呼び出され、使命を与えられるが！？ーー
2000年 受賞作
「魔術探偵スラクサス」 マーティン・スコット（著）
魔法の国トゥライの探偵・スラクサス。大酒呑み、でぶで大食い、借金だらけで妻に逃げられる。。そんなスラクサスに舞い込んだ依頼は、王室スキャンダルのもみ消しだった。しかし、次々と謎の集団が襲ってきて魔法の赤布紛失事件に巻きこまれ！？・・