作家(小説家)が主人公、もしくは、テーマの小説をまとめています。
小説家(作家)や本、小説、出版業界などが深く関わっている小説です。
作家や本の小説という意味では、ビブリオ小説と言えるのかもしれません。
小説家(作家)絡みの小説
「ジュリアン・バトラーの真実の生涯」 川本直(著)
第2回(2022年)みんなのつぶやき文学賞 第1位
第73回 読売文学賞(小説賞)受賞作
ジュリアン・バトラーという架空の小説家。その謎の生涯とは!?--
20世紀のアメリカ文学史をカポーティ、トルーマンなど実在の人物と史実を絡めた傑作。小説家志望の方など、文学の玄人にもおすすめの1冊。
「人類の深奥に秘められた記憶」 モハメド・ムブガル=サール(著)
[2021年] 仏ゴンクール賞 受賞作
フランスで60万部を突破した傑作
パリに暮らす作家ジェガーヌは、セネガル出身。同郷の作家エリマンは、1938年にデビュー作「人でなしの迷宮」でセンセーションを巻き起こすが、作品は回収騒ぎになり、忘れられた存在になっていた。。ジェガーヌは、エリマンについて調べ始めるが!?・・
「レス ー LESS ー」 アンドリュー・ショーン・グリア(著)
[2018年] ピュリツァー賞 受賞作
喜劇の作品がピュリツァー賞を受賞するのは、珍しいことだそうです。
うだつのあがらない作家の主人公が、世界中を旅します。ニューヨーク、ベルリン、パリ、モロッコ、京都など。その中で頭に浮かぶのは、別れた恋人のことばかり・・
ページ数が少なめで冊子も薄めなので、いっき読みもできる快作!
「ペンギンの憂鬱」 アンドレイ・クルコフ(著)
ウクライナの国民的作家による不条理な物語
ソ連崩壊後のウクライナの首都キエフ。売れない小説家の主人公はペンギンと暮らす。新聞の死亡記事を書く仕事を始めた矢先、不穏な出来事が次々と起こり始めるが!?・・
「旅する練習」 乗代 雄介(著)
第34回 三島由紀夫賞 受賞作
サッカー本大賞2022優秀作品
2021年 みんなのつぶやき文学賞【国内編】第2位
叔父と姪のロードノベル。
小説家の叔父は、中学受験の終わったサッカー少女と共に、我孫子~鹿島スタジアム周辺まで利根川沿いを歩く。風景描写と言葉がしみる1冊。
「哀れなるものたち」 アラスター・グレイ(著)
映画化原作
19世紀後半、天才医師と奇怪な手術で蘇生された女がいた。と記された古書に魅せられた作家が、ある行動に出る。
「レッド・アロー」 ウィリアム・ブルワー(著)
デビュー作で反響を呼んだ作家。しかし、次作の原稿が1文字も進まない。。 前金は旅行に消えてしまう・・ ゴーストライターの仕事が決まるも、回想録を書く筈の物理学者は失踪してしまう。 窮地に立たされた作家は!?ーー
「2666」 ロベルト・ボラーニョ(著)
ボラーニョ文学の遺作で集大成
謎の作家アルチンボルディをめぐる群像劇
謎のドイツ人作家の作品に魅せられた4人の研究者の物語。「作家」「読書」「本」などのワードへのこだわり。。
世界一、危険な都市と言われるメキシコのシウダードファレスの実在事件をモデルにした物語も。ぶ厚い冊子で、2段組の重厚な小説です。
小説家(作家)のミステリ
「二流小説家」 デイヴィッド・ゴードン(著)
このミステリがすごい!2012年版【海外篇】第1位
ハヤカワ「ミステリが読みたい!2012年版」第1位
しがない小説家のハリーは、女性4人を殺害し、死刑判決を受けたダリアン・クレイから手紙を受け取る。事件の全貌を語る本の執筆を依頼してきた。。殺人鬼の告白本となればベストセラー間違いなしだが、刑務所の面会でハリーは、思いもしない条件を突きつけられ!ー
注目! 「世界でいちばん透きとおった物語」 杉井 光(著)
このミステリがすごい!2024年版【国内篇】第8位
壮大なトリックのミステリ小説
大御所ミステリ作家の宮内彰吾が死去した。「世界でいちばん透きとおった物語」というタイトルの小説を死ぬ間際に書いて。。しかし、遺作として出版したいが、原稿が見つからない。愛人の息子である燈真は、ひょんなことから、原稿の捜索を頼まれ!?・・
注目!「鈍色幻視行」 恩田 陸(著)
このミステリがすごい!2024年版【国内篇】第9位
船上ビブリオ航海ミステリ
謎と秘密を乗せて、長い航海が始まるーー
小説家の蕗谷梢は、夫の雅春と共にクルーズ旅行に参加する。そこには、呪われた小説と言われる「夜果つるところ」の関係者が一堂に会している。船上では、漫画家ユニット、映画プロデューサーなどが、取材に応える。そして新事実や新解釈が出てくるが!?・・ 「蜜蜂と遠雷」で本屋大賞を受賞した作家の最新作
「鏡の国」 岡崎 琢磨(著)
このミステリがすごい!2024年版【国内篇】第14位
大御所ミステリー作家・室見響子の遺稿が見つかる。それは、「鏡の国」という私小説を、死の直前に手直ししたものだった。この「鏡の国」には、削除されたエピソードがあるという。削除されたパートは実在するのか!?・・ 何故、彼女は、この原稿と書いたのか!?・・
「サスペンス作家が人をうまく殺すには」 エル・コシマノ(著)
ニューヨーク公共図書館が選ぶ2021年ベストブックの1冊
巻き込まれユーモア・ミステリ
売れない作家のフィンレイは、朝から大騒ぎする子供達に囲まれるシングルマザー。レストランで小説の打ち合わせをしていると、その話の内容から殺し屋と勘違いされる。。そして、殺しの依頼をされてしまい、断ろうとするが、本物の死体に遭遇し!?・・
一気読み必死の息つく間もないサスペンス。
「匿名作家は二人もいらない」 アレキサンドラ・アンドリューズ(著)
心理サスペンス
作家志望のフローレンスと売れっ子作家のヘレンは、モロッコに取材旅行に行くが予想外の展開に!?・・
モロッコの雰囲気や風景描写も楽しめる1冊。
「ミセス・マーチの果てしない猜疑心」 ヴァージニア・フェイト(著)
現実が妄想に侵されるサイコミステリ
人気作家のミセス・マーチ。誰もが羨む生活をしているように見えた。しかし、夫の新作小説の主人公が醜い娼婦だったことから、自分をモデルにしているのでは!?・・と疑心暗鬼になる。。そのうち、妄想癖をこじらせ、夫は殺人犯なのでは!?と調査をはじめ!?ーー
「盗作小説」 ジーン・ハンフ・コレリッツ(著)
作家のジェイコブは、小説講師として才能の無い生徒の面倒を見る。中でも反抗的な生徒のエヴァンが、ある日、死んでしまう。。彼が残したプロットは普段の彼からは考えられないほど完璧だったが!?・・
「人生は小説」 ギヨーム・ミュッソ(著)
「ブルックリンの少女」「パリのアパルトマン」などで知られるフレンチ・ミステリの巨匠の最新作
ニューヨークの自宅から消えた女性作家の幼い娘。事件のカギを握るのは、パリに住むベストセラー作家の男。その真相とは!?ーー
「友情よここで終われ」 ネレ・ノイハウス(著)
ドイツミステリの女王による<刑事オリヴァー&ピア>シリーズ最新作
「悪女は自殺しない」に始まり、ドイツで累計550万部の警察小説シリーズ。
出版業界を巡る泥沼の事件とは!?--
失踪した著名な編集者・ハイケ。彼女が介護していた老人が2階で見つかる。被疑者には、彼女に作品の剽窃を暴露されたベストセラー作家が浮かぶ。出版社長など、怪しい人物が増えてきて!?・・
「51番目の密室」 クレイグ・ライス(著)
伝説のアンソロジー名作12篇収録
駆け出し作家のマニックスは、新聞で、現代最高の密室派ミステリ作家ワゴナーの他殺死体が発見されたという記事を見る。首の無い死体は完全な密室で、ワゴナー考案のトリックだと気づく。そして、マニックスは、アメリカ探偵作家クラブの月例会の席上で、ワゴナーから「密室を抜け出す方法としては、完全に新機軸のものだと思うんだ」と話しかけられたことを思い出し!?・・
エドガー(アメリカ探偵作家クラブ)賞を2度受賞している作家なども。
「カササギ殺人事件」 アンソニー・ホロヴィッツ(著)
作家や出版社の人間も絡む極上ミステリ
本屋大賞【翻訳部門】、「このミステリーがすごい!2019年版」「ミステリが読みたい!2019年版」「週刊文春ミステリーベスト10 2018」「2019本格ミステリ・ベスト10」など、各種ミステリランキングで第1位を独占し、5冠を達成した人気文庫本
作中にミステリ作家が登場し、ミステリ小説が語られるという二重構造のミステリ小説。
「ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 VII レッド・ヘリング」 松岡 圭祐(著)
ビブリオミステリシリーズ最新作
「高校事変シリーズ」や「万能鑑定士Qの事件簿」で知られる著者の新刊
小説家として新たな一歩を踏み出そうと、24歳の李奈は引越しをする。しかし、新刊のアマゾン評価が星1つとなり、痴態が撮影されたり、書きもしない官能小説が編集社に送られたり、不穏な出来事が・・ 一体、何が起きているのか!?・・
「鏡影劇場」 逢坂 剛(著)
19世紀、異端作家ホフマンにまつわるミステリ
ある日、逢坂剛氏のもとに奇妙な宅配便が届く。。見知らぬ差出人で、タイトルは「鏡影劇場」。その物語は、マドリッドの古書店から始まっていた・・ 謎だらけの古文書、進められる解読、謎は深まるが!?ーー
鷗外、漱石、乱歩などの考察も織り込みつつ・・
「殺人の多い料理店」 辻 真先(著)
[2021年版] このミステリがすごい!【国内編】第1位の「たかが殺人じゃないか」の作家の作品
87歳で(第23回)日本ミステリー文学大賞を受賞しました。
宮沢賢治の童話朗読会が盛岡のレストランで開かれる。取材に出向いた可能克郎は、「贋作騒動」に巻き込まれる。。そんな中、2ヶ月後に参加者の1人が変死するが!?・・
「エデンの炎」 ダン・シモンズ(著)
ホラーファンタジー系小説
「トム・ソーヤーの冒険」著者マーク・トウェインの若き日の物語を挟みつつ
ハワイ島の火山、大地や地のエネルギー、古来の神の宗教など描写も。ハワイ島でのリゾート開発が地下に封じ込められた神々を解き放つというカルトホラーちっくな話です。
「テヘランでロリータを読む」 アーザル・ナフィーシー(著)
イラン出身の女性英文学者による18年間の文学的回想録
テヘランでヴェールの着用を拒否し、大学を追われた著者が行なった秘密の読書会。ナボコフ、フロベール、ジェイムズ、オースティン、ベロウなど、イランで禁じられた西洋の文学・・
圧政の下に生きる女性達にとっての自由の場とは!? 文学が精神の自由を与える!?-
全米で150万部をこえたベストセラー